株主総会

 集中日ということで、例によってニュースでも不祥事のあった会社を中心にレポートされていた。俺の勤める会社は質問もなく、取引先関係以外の出席もほとんどなく、何の波乱もなく終わった。

 元々形式上のものでしかないのが日本の株主総会だ。質問や意見があっても、議決権比率に応じた多数決で押し切れば終わるのだから。こんなことに神経質になる意味が分からないし、無風で終わらせるためだけに総会屋にむしられた神戸製鋼がとった行動の意味が分からない。

 このことは、逆に言うと株主総会が企業にとって、顔合わせの会議と同等の年中行事にしかなっていないということだ。どんなに厳しい質問があって、時間がかかったとしても、議決は全て可決されたはずだ。JR西日本もカネボウもフジテレビも一緒。現、経営陣と少数の大口株主の意向に沿って議決は全て可決したはずだ。

 そんな中、一つだけ議決が否決されたという会社が報道されていてびっくりした。ファナックだったと思うが、株主の利益を無視した経営者のエゴでしかない新株発行権の増加が否決されたのだ。海外の大口株主が否決したことが直接の要因らしい。丼勘定、その場凌ぎ、横並び(カルテル)をうまく調整することしかできない無能無策の経営者が保身のためだけにやるその場凌ぎのカード(新株発行は一株あたりの価値をもろに下げてしまう)に大してノーといったのだ。株主総会など形式でしかない(たとえ荒れたとしても、昔の鉄道労連のストと同じようなもの)と考えていた俺にとっては面白い出来事だった。もちろん、こんなことは安定株主だけで議決権の3/2以上を占めているような同族企業には無縁だが….

 ただ、一つ総務担当者としては、同社の担当者に同情を禁じ得ない。だって、議決が可決されることが前提で、総会後に配布する印刷物や提出資料は作っていただろうから。今頃作業中かな。まあ、原稿さえ作れば後のリアルな作業(印刷とか袋詰め、郵便物の配送)は担当者が夜中に作業することではないから、発注だけ済ませて帰っているかもしれないが。

 ちなみに、議決権集計のためにomnibookを運び込んだら、802.11gの電波が来ていた。無料の公衆wi-fiがある場所だったのだ。しかし、設定を追求する前に作業が始まってしまったのが残念。来年も今勤めている会社に勤めていたら事前に調べて待ち時間を有効に使いたい。

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