次世代ゲームコンソール発表

 新型ゲーム機が発表されると、コンピューターではすっかり失ってしまったワクワクするような気持ちがわいてくるから不思議だ。F1マシンが遠の昔に失ってしまった、最高・最強への挑戦を具現化しているところが文句なく楽しい。

 次の世代では、どの機種も現行機種の数十倍の演算能力がある。AppleはG4が発売されたときに、「輸出制限の対象にされた」ことを逆手に広告に使っていたが、それをはるかに凌ぐパワーだ(ちなみに、このときはPS2も禁輸対象だった)。これを聞くだけで嬉しくなってしまう。

 ヲタとしては、まったくの新しいプロセッサーから作ったPS3が一番興味深い。PowerMacG5互換機ともいえるXBOX360もOSXが動けばG5版 Mac mini として面白いけが、カスタムチップで固められているだろうから難しいだろう。任天堂は相変わらずコンテンツ主導で、ハードについてはあまり情報が出てこないので、興味の対象外といってもいい。

 前回苦杯を飲まされたMSだが、今度は先手を取った。前回の敗因が発売時期の遅れにあると分析したのだろう。しかし、それだけでは勝てない。先手を取ったにもかかわらず敗れ去ったDreamCastの例がある。プラットフォームのキラーコンテンツとなるタイトルを一刻も早く揃えること。これにかかっているだろう。似たようなジャンルのソフトしかないPSとXboxではどちらのプラットフォームを選んでも、できることに大差はない。初期のタイトルでは性能差が出るほど最適化したゲームの開発も無理だろう(PS3のメリットは活かせない)。

 それ以前に、どのメーカーも発表した通りに発売が可能なのか。供給体制は十分なのかという問題もある。汎用的なプロセッサーを使うXboxは心配ないだろうが、スクラッチビルドしたCellの生産が十分なのかどうかは見所だ。先行発売しても、製品がなく、市場に普及する前に後続製品の発売日が近づいて買い控えられるということもある。後続の製品にしても、先行機種が店頭に並んでいるときに、発売延期してしまったら商機を逃してしまうだろう。世代交代のスタートダッシュは、その世代がメインストリームになったときに大きく利益に響いてくる。次の世代交代までの数年間の差は巨大だ。

 ただ、今度こそはネットワークゲームが主戦場となるだろう。プラットフォーム依存のタイトルにするか、マルチプラットフォームにするか、ハードメーカーとゲームプロバイダーとの戦いも始まるかもしれない。こちらも見逃せない。ハードを複数持つコアユーザーは多いが、相手のいるコミュニケーション型ネットワークゲームを複数同時に契約する人はほとんどいない。課金モデルとして魅力的なネットワークゲームで大きなシェアを握ることは重要だろう。逆に、数万~数十万のユーザー数であっても、固定的に月額料金を徴収できるなら専業サービスが立ち上がる可能性もある。シンプルなベースを販売して、新しいシナリオやアイテムを追加するだけなら大きな開発投資は必要ないだろうし。逆に、プラットフォームに依存しない程度のグラフィックでマルチプラットフォームにするというのもニッチ狙いでいいかもしれない。

 もっと面白いのは、skypeだ。これらのゲームコンソールはすべて、skypeを走らせるに十分なCPUパワーとネットワーク機能を持っている。skype、ハードメーカー、ゲームメーカー、回線業者、誰がいつ始めるのか。(ただ、問題はあって、ディスクを入れるたびにOSの再起動をするようなシステムでは使い物にならない。HDDから起動して、ゲームを終わらせても電源は入れっぱなしという使い方が出来るようになっていないと使い物にならない。そのためには、PS2のような騒音マシンではダメだ。)

 ところで、閑散としていた(地元のブロッガーが書いていたので間違いない)NYポケモンセンターを任天堂がリニューアルしたらしい。E3とRevorution発表にあわせて、マスコミ各社にプレスリリースを行ったようだ。しかし、「初の直営店舗」というのは、「公開5日間入場人数が世界記録」というのと同じだろう。普通のマスコミならともかく、Wiredを名乗るヲタ情報オンラインマガジンの記事としては認識が甘い。というか、単なる提灯記事だな、これは。

Wired News – 任天堂、ニューヨークで初の直営店舗 – : Hotwired

 任天堂の米国現地法人は21日(米国時間)、ニューヨークに初の直営店舗『ニンテンドー・ワールド』を5月14日に開店すると発表した。ゲーム機やソフト、ポケモン・グッズを展示・販売する。米アップルコンピュータ社やソニーが直営店を積極的に展開し、成果を挙げているため、追随したとみられる。

追記:
サイトを見ていたら既にDS用に開発されているらしい。これって、考えようによると次世代コンソールよりすごいかも。DSなら携帯電話の代わりにだってなるやん。もちろん、アプリさえあればPIMにもなるし・・・

ITmedia Games:ニンテンドーDSで気軽にIP電話? 「DSpeak Tech Demo」が参考出品

 ”Voice-over IP on your Nintendo DS”と書かれているところからわかるように、これはニンテンドーDSを使った無線IP電話となっている。会場ではヘッドセットを使い離れた相手と話すことができ、その会話品質も問題ないレベル(むしろ会場の音をひろいすぎるくらい)。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です