歴史は繰り返す・・・ドコモがサムスン製Tizenスマホを年内発売!

 Firefox を採用した au と同じ発想だろう。OS が新たに増えるのは PC では珍しいが、モバイル端末では珍しくない。というより、スマートフォンが一般的になる前は OS ではなくファームウェアとして端末メーカーが独自に作っていた。ハードウェア資源が貧弱だったので汎用的な OS を入れることは出来なかったからだ。

 i-mode 以降、携帯電話にプログラムを入れるという発想が生まれて状況が変わった。アプリを実行するためのプラットフォームになったからだ。そして、携帯電話アプリは端末メーカー・キャリア毎に互換性がなく、特定のアプリを使うためにはそれに対応した端末に機種変更しなければならなかった。この状況はユーザにとっても不便だったがアプリメーカーにとってはさらに非効率的だった。端末の種類ごとに開発しなければならなかったからだ。そして、携帯電話の OS を統一しようという動きが広がった。が、メーカー・キャリア・OSサプライヤーの利害が衝突し混沌としたまま標準が定まらないままに進化を続けた。これがガラパゴスケータイ時代。

 iPhone の日本上陸とその後の Android によってこの市場が完全に消えた。OS がキャリアに依存しないプラットフォームになったのだ。ユーザは端末メーカーやキャリアに縛られることがなくなった(iPhone は一部残っているが)。モバイルアプリメーカーにとってもチャンスでもある。ガラケーと違い、iPhone や Android の販売台数は桁違いだ。しかも、国籍も関係がない。OS がマルチ言語に対応しているので、説明やメッセージに英語リソースをつけるだけで世界中で販売できる(かもしれない)。一方で、この状況はキャリアにとっての打撃になった。ガラケー時代には端末を使っての消費行動は全てキャリアを通して行われた。今は、Apple や Goole がその代わりになった。

 ガラケー時代には端末とキャリアは結びついていた。今では Android は言うまでもなく iPhone も複数のキャリアから同じハードが販売されている。同じ端末を別のキャリアで扱うということは、キャリアのサービスを直接比較できるということだ。従来は端末と合わせて曖昧にしか比較されなかったのが、直接的に比較されることになってしまった。そう、まるで Windows PC のようにだ。特に Android はこの傾向が激しい。端末販売の利益率も下がる一方だろう。<イマココ

 そこで、キャリアがプラットフォームの主役になるべく独自の OS に手を付けるというのが下の動きだ。

 2013 年は iOS vs Android の戦いに Windows Phone がプラットフォームとして存在可能なだけの場所を確保できるかどうかが見どころだ。来年はこれにキャリアやメーカーの巻き返しの年になるのか・・・自分はならないと思うけど・・・2013年2月にこんな発表があったということは記憶しておきたい。

ドコモがサムスン製Tizenスマホを年内発売! : ギズモード・ジャパン
uがFirefox OS搭載のスマホなら、ドコモはTizenスマホ!

サムスンなどと共同開発しているTizen搭載の端末をドコモが年内にも販売開始する可能性が出てきました。ドコモの永田清人取締役執行役員がバルセロナで行われているMWCで発言したもので、日経が報じています。

日経によれば、ライバルとなりそうなFirefox OSに対し、「タイゼンはHTML5の動作が最も優れている」と永田氏は自信を持っているとか。さらに、現在展開しているAndroidとの住み分けのため、「まずは中級価格帯の商品に搭載する」ことになりそうとのこと。

どちらが第3のOSの位置につけるか、近いうちにドコモとauがTizenとFirefox OSでバチバチやりあうのが見られそうです。

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