ポストiPod に群がる野獣

 ITMSが日本でサービス開始をしてしまう前にユーザーを囲い込もうと必死の各社だが・・・例によって、ユーザーの視点が抜け落ちている。

ITmediaモバイル:「携帯はiPodを超える」†auが狙う音楽配信ビジネス

携帯電話によるフル楽曲配信。それは、PCプラットフォームでの音楽配信サービスへの挑戦状かもしれない。

 KDDIは11月下旬から、楽曲を1曲フルに配信するサービス「着うたフル」を1X WIN向けに提供すると発表した。6サイトで約1万曲が配信される予定で、価格はサイトにもよるが「1曲数百円になるだろう」(KDDI)。

 「1曲数百円」ではダメだろう。ややこしい制限つきのデータを数百円で買うやつがいるか?メモリカードへのバックアップは可能らしいが、PCでもステレオでも聴けない。他の携帯プレーヤーで聴けないのはいいとしても、手持ちのCDを聴くことができないから荷物は減らない。一枚十数曲入ったCDを買っているのに、何倍も払ってケータイにダウンロードしろと?

 他のデジタル音楽フォーマットにも言えることだが、このフォーマットで集めた曲を聴くためにはauの端末を使い続けなければならない。せっかくエンコードしてもプレーヤーを変えたくなったら全部やり直さなければならない。PC+プレーヤーなら、CDを保管しておけば後は根気だけだが、ケータイでは一曲数百円かかる。そんなものを溜め込もうと思うだろうか?ITMSで楽曲のダウンロード販売の可能性が見えたからといって、ITMSが受け入れられた点をすべてつぶしたようなケータイ音楽が普及するとは到底思えない。というより、「失敗しろ」と思っている。

 ちなみに、俺は死んでしまったTwinVQフォーマットで十数枚のCDをエンコードしたが、プレーヤーがやばくなってきた。もうTwinVQでエンコードする気はしない。同じCDをエンコードすることほど情けないことはない。

 ポストiPodでは、携帯音楽プレーヤーも次々チャレンジャーが現れる。今度は、オリンパスが参入だ。

オリンパス、122万画素カメラ付きHDDミュージックプレーヤー

カメラ機能を省いた「m:robe MR-100」も同時に発売される。価格はオープンプライス。店頭予想価格は3万円前後。カメラ機能の省略に加え、内蔵HDDが5GBに、液晶モニターが1.7型STNに、バッテリーがリチウムイオン充電池にそれぞれ簡略されている。

 どちらも、ハード的には悪くないと思う(仕様に問題はあるかもしれないが)。しかし、PCのソフトやライセンス関係でショボーンじゃ意味が無い。iPodが成功したのは、プレーヤー単体の魅力ではなくiTuneを(特にアメリカではITMSも)あわせたトータルの魅力だろう。

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