TOEIC750への道04:ソフトのインターフェースについて考える

 早速文句を書くが、もうちょっと画面が何とかならんかなあ。無駄な飾りはいらないが、真っ白な中に入力フィールドだけというのは寂しすぎる。入力フィールドを中央にし、フォントももっと大きいものを使えばいいのにと思う。また、できればフィードバックももっと多くするとか、進捗状況をバー表示するとか、プログレスバーを選べるようにするとか、この金額のソフトとしては、ユーザーインターフェースに工夫がなさ過ぎると思う。2000円の本についてくるおまけソフトなら文句は言わない。定価15万のパッケージだから言うのだ。

 ユーザーインターフェースの続きだが、入力フィールドが複数ある場合にtabで飛べないのはホントに困る。一般的なソフトのユーザーインターフェースと異なりすぎるからだ。また、4択の場合に答は一文字に決まっているのに、フィールドには複数入る。これも、一般的なユーザーインターフェースと整合性がない。文字を入れた時点で次のフィールドに飛ぶようにするか、上書きするか、2文字目以降のキーストロークを無視する(最初の入力文字を削除してから入力する必要がある)かすべきだ。

 こういう作りこみの甘さがこういった語学教育ソフトには多いようだ。市場にもまれることがなく、比較されることも少ないせいだろうか。残念だ。高いものなので、いろいろなところの教材を使ってみる人は少ないから(しかも大半が挫折)、批判に晒されにくいのだろう。また、教材なので、効果が上がらなかった人でも文句を言いにくい。「おれはちゃんと勉強したのに効果が上がらなかった」と、自信を持っていえるほど取り組む人はそういないだろうから。こういう障壁に守られて、3時代前のインターフェースがまかり通っているのが英会話教育ソフトの現状ではないだろうか。

 教育ソフトで一番本数が出ていると思われるのがキーボード練習ソフトだ。競合も激しくいろんな趣向が凝らされている。それらの派手なインターフェースや漫画キャラがいいとは思わないし、必要とも思わない。しかし、ユーザーが使いたくなるインターフェースについては参考の余地がある。というより、全くやってないんだからちょっとくらい参考にしろと思う。俺の好みで言うなら、アメリカのエデュテインメント系ソフトを参考にしたらどうかと思う。

 もちろん、重要なのは内容だ。英会話の場合、入っている文例や単語の選択、音声データ、これらが一番大事だ。しかし、中身とインターフェースの充実はトレードオフの問題ではない。両方を充実することは可能だし、補完し合うものでもある。「中身さえよければいい」というのではなく「せっかく、いい中身なんだから、いい服着せてやれよ」ということだ。

 なぜなら、ユーザーはインターフェース越しにしかデータにアクセスできない。バックボーンのデータがどんなに充実していても、窓口が機能しないのでは、データを活かすことはできないだろう。もし、ユーザーの多くが、窓口の担当者と折り合いが悪いままに、データを活用することなく去っていったとしたら、両方にとって不幸だ。去らないまでも、稚拙なインターフェースを使うことに労力を割いて、肝心のトレーニングに集中できないのでは本末転倒だと思う。

 このソフトに限らず、学習ソフトの製作者はユーザーインターフェースにも十分気を配って欲しい。重要なのは、プロジェクトのマネジメントだ。データを作る教育者とプログラムするエンジニアとを統括し、よりよいパッケージングについて中心となる役割が必要なのだ。教育者とエンジニアだけではダメだ。そのソフトを使うユーザーからのフィードバックを両者に対して行う調整役こそがインターフェースの責任者となるべきだ。そして、必要なら別の専門家にユーザーインターフェースを作らせるべきだろう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です