沖縄市というと沖縄県の県庁所在地かと思ってしまうがそうではない。以前はコザと呼ばれていた。そう、コザというと米軍の兵士が我が物顔で歩いていて、米兵目当ての怪しい商売の集積地のようなイメージを持つ。その、コザだったところだ。
独特な雰囲気の商店街だ。多分夜の街なのだろう。昼間は白っぽくて土産物屋以外は眠っているようだ。ライブハウスの入り口も昼間は小汚く存在感を失っている。
ここにきて思い出したのは、新しい大型店舗が郊外にできために地盤沈下を起こした旧商店街。あるいは、バイパスができたために寂れた旧国道沿いのガソリンスタンドだった。夜になって、米兵が繰り出す時間帯にこそ輝くのかもしれないが、閉まったままの店も多いと見た。
放出品やアロハ、Tシャツなどが安い。迷彩のフィールドジャケットが2000円程度である。アロハは1000円。シルバーの指輪も種類が豊富ですごく安い。
ここは地元の若者が買い物に来るところではないのだろう。夏休みなのにほとんど中高校生の姿を見なかった。少しはなれた場所にもう少しにぎやかな商業施設が並んでいたので、地元の若者はそっちに行くのかもしれない。
地域振興のための「インターネット無料体験コーナー」があったので、少しここのメンテナンスをしたりもしたかったが、無料の地元振興施設に旅行者が入るは抵抗があってやめた。むしろ、有料のネット・カフェのほうが入りやすかったかな。それと、無料の職業斡旋サービスというものを公共団体がやっているらしく、若い人の後ろ姿が見えた。無料職業紹介誌が若者向けの店の入り口やレジ横においてあるのもいたるところで見た。失業率の高さを考えさせられる光景だった。
少し早目の夕食をチャーリータコスでとる。ガイドブックにも載っている有名な店らしい。店内には、来店した有名人(?)の色紙が一杯張ってある。「おっ、華丸・大吉がある」と、観光客らしい盛り上がりで楽しむ。店は適度に古く、いわば、田舎の食堂のイメージだ。大阪ならしにせのお好み焼き屋みたいものだろう。
店のタコスを食べるのは初めてだったので比べる対象は自分で作ったものしかないが、なかなかおいしかった。ロックフォードが屋台で食べているイメージが強いので、マクドナルドのハンバーガーのように一つ一つ紙で巻いて出てくるのかと思ったら、バスケットに3つ単位で出てくるので食べにくい。手でしっかりとホールドしてかぶりつくのがコツか。
駐車場は商店街の共同駐車場があるので安心。しかし、狭い通りを通って行くので、カーナビの設定をシビアにすることとゆっくり走ること。駐車場は安い。
飲み屋の意中の女性を連れて入るような、本国に帰るときに恋人や妻に土産を買うような、宝石店。
こちらは、アーケードのついた生活に密着した商店街。主婦や子供連れが買い物に来る地方の商店街。ここの薬局でかゆみ止めを買った。こういう生活臭のするところにくると、少しほっとする。
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