ティーカップの乗組員は衝突しない

 あまり考えたことが無かったが、言われれば納得。

 ただ、軌道速度の定義が曖昧だ。軌道速度で移動している事自体は大したことはない。衝突の危険性が高いのは軌道速度で移動しているからではなく、軌道速度レベルの速度差がある場合に限られている。

 そもそも、この空間に「静止」している場所はない。同じ速度で移動しているから感じないだけだ。地球上にあるものは自転により一日数万キロ移動している(緯度によるが)。そして、公転による移動距離は更に遠い。更に太陽系自体が銀河系の公転し、銀河自体が移動している。宇宙区間に静止して眺めると(十分に遠い距離ならそのように観察できるだろう)、地球上にいる人間は何重にもなったティーカップ(遊園地の乗り物)に乗っているように見えるだろう。

 だから、宇宙のゴミとして人工物体が軌道上に散乱しても、回転方向が同じならあまり大きなダメージは被らない。軌道が交差するような衛生が放置していったゴミが漂っている所に突っ込んだら下の写真のようになるのだろう。

 なんとなく、「小さなものでも高速で当たったら大ダメージになるだろうな」と分かっていても、ここまでの破壊力になるとは、感覚として理解していなかった。年をとっても面白いことに満ちてるなぁ・・・

イギリス人宇宙飛行士のTim Peakeさんによって撮影された写真。これは、国際宇宙ステーションの観測用モジュール「キューポラ」のガラスにできた、「数ミクロンの小さな塗料の剥がれか、金属の小さな破片」によってできたキズ。

情報源: 国際宇宙ステーションではゾッとする絶対見たくない写真 : ギズモード・ジャパン

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