LTEという単語を使いたいだけだろう。ここで指摘されているのは、LTEとは全く関係がない。「LTEネットワーク、実は盗聴が容易」と書かれていたら、LTE通信が簡単に盗聴できると思うだろう。
しかし、ここで盗聴されたのはLTE基地局より上流のネットワーク会社の社内ネットワーク部分でLTEは関係ない。3Gだろうが公衆Wi-Fiだろうが、基地局以降のネットワークの弱点は変わらない。
それに、盗聴するためには基地局の背後にあるネットワーク回線に物理的にアクセスする必要がある。こんな物理的な装置を噛ませられなければできないものを「LTEの脆弱性」というのはミスリードだ。
この内容を正しく表現するなら「一部キャリアのネットワークに脆弱性」という程度だろう。
LTEのネットワークで盗聴のリスクがある――。そう語るのはフィンランドNokia Networks社の技術者だ。2015年10月9日に開催された同社の日本法人ノキアソリューションズ&ネットワークス…