「ドッペルギャンガーのフレームがポキ」と効果的な安全対策

20150301 消費者センターで「同型品の試験でも破損し、「製品共通の問題である可能性がある」と結論付け」られていることは揺るがし難いだろう。裁判で争う姿勢というのが理解不能。勝算があるとでも考えているんだろうか。それとも、値切りたいのだろうか。値切るなら全面対決のような言質は残さないほうがいいと思うが、顧問弁護士はそう考えているんだろうか。

 それはともかく、ドッペルギャンガーときくと、自転車ヲタは悪い予感しかしない。「購入前から欠陥を見抜くことはできない。安全だと信用して購入している消費者を裏切らないでほしい」というのも、デストロイだ。2万円で折りたたみのマウンテンバイクという概念には矛盾がある。折りたたみのマウンテンバイクというのも、2万円のマウンテンバイクというのもあり得ない。ここを読み取れないのは甘いというしか無い。

 デストロイラジオ 第221回 異物混入をデストロイと同じ感想を持った。自転車は何か有れば事故につながる。このケースは自損事故なのでまだマシな方かもしれない。そのトラブルがクリティカルな条件で発生したら車にはねられていたかもしれない。自転車で車道を走っていると「ここで転倒して車道側にこけたら死ぬ」というシーンは多い。前を行く自転車が前触れ無く転倒して車道に飛び出てきたときに反応できないからといってドライバーを責めるのは酷だろう。

 走行前の点検(といっても、自分も自転車を道路に出すときにブレーキのタッチと異音の有無、タイヤの空気の状態を確認する程度だが)を行うのは当然として、ドッペルギャンガーというブランドを避けるというのも効果的な安全対策だ。また、自分で整備できないなら「自転車屋さんで買う」というのや「5万円以上の自転車を買う」というのも効果的だ。全ての5万円以上の自転車が安全という保証はどこにもないが、確率的に非常に低いことは間違いない。

自転車:走行中突然ボキッ 転倒し重傷 訴訟に – 毎日新聞
 乗っていた自転車が突然壊れ、転倒する−−。市民の足として親しまれている乗り物に、そんなリスクが潜んでいることが判明した。重傷を負った人がメーカーの責任を問い、訴訟に発展するケースもある。ここ10年で367件の事故が確認されているが、専門家は「氷山の一角に過ぎない」と指摘している。

 ◇堺の男性、歯8本折れ

 堺市堺区の建築業の男性(27)は一昨年6月、走行中に自転車のフレームが突然折れて転び、重傷を負った。男性はメーカーに約1100万円の賠償を求める訴えを大阪地裁に起こし、係争中だ。

 訴えによると、自転車は東大阪市のメーカー「ビーズ」が製造・販売し、「ドッペルギャンガー」のブランド名で展開する折り畳み式のマウンテンバイク。中国で製造された。

 男性は、事故の約7カ月前にインターネット通販で約2万2000円で購入。自宅近くを走っていたところ、前輪と後輪をつなぐアルミ合金製のフレームが突然折れて転んだ。顔を地面に強打し、8本の歯が折れたり、欠けたりした。

 男性の相談を受けて調査した国民生活センターは製品の欠陥の可能性を指摘した。センターの報告書によると、フレームには製造時から亀裂が生じていた可能性があり、走行時の負荷で破損につながったと考えられるという。同型品の試験でも破損し、「製品共通の問題である可能性がある」と結論付けた。

 ビーズは訴訟で製品に問題があったことを認める一方、治療費などの賠償額を争う姿勢を示している。ビーズによると、同型の自転車の販売は終了しているという。担当者は毎日新聞の取材に「製品の回収は考えていないが、事故がないか注視し、個別に対応したい」と話す。

 男性は、事故の約3週間後には結婚式を控えていた。式当日は仮歯を入れ、顔の傷は化粧で隠したという。男性は「購入前から欠陥を見抜くことはできない。安全だと信用して購入している消費者を裏切らないでほしい」と話している。

 自転車などの生活用品については、消費生活用製品安全法で、死者や重傷者が出る事故が起きた場合、それを知った日から10日以内に国に報告することがメーカー側に義務付けられている。一方、専門家は「自転車が壊れて事故が起こっても、軽いけがなら消費者が専門機関に相談しないケースが大半だろう。欠陥が原因の事故はもっと多いはずだ」と話している。【服部陽】 2015年03月01日 18時12分

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