リモコン操作を誤らなければ:軍隊内に進出するロボット

 この記事は三つのフェーズで読まなければならない。一つは、敵軍の兵士がロボット兵士になる場合。これは確実に来るというより既に始まっている。無人爆撃機は既に実用化され”成果”を上げている。遠隔操作や自動運転による戦車部隊や補給部隊の実用化も近いだろう。このフェーズでは持てる勢力対持たざる勢力による、人間対ロボットの戦いだ。アメリカ対アフガニスタン反政府ゲリラがこの図式だ。

 第二のフェーズは両方が持っている場合だ。これは、限りなく戦闘ゲームに近くなるだろう。自動操縦の戦車同士が戦う様子などは操作パネルを見る限りでは完全にビデオゲームにしか見ないだろう。規模が違うだけで、理論的にはロボット・サッカーと一緒だ。こうなってくると、「実戦」の意味が分からなくなる。お互いの要求を賭けてゲームをすれば良くなるwww

 ここまでは、「いいも悪いもリモコン次第」だ(AIだってプログラムをするのは人間だ)。そう言うと、「良識派」の方々は非人間的であるとの批判を受けるかもしれない。それに対しては「人間同士が直接殺しあうよりはマシ」としかいいようがない。また、戦争時に人間が行ってきた行為が無人爆撃機を使った爆撃より”人間的”であったとは思えない。もちろん、素手で弱者の首を絞めて殺すのが人間的な行為という意味では人間的といえるだろうが。

 第三のフェーズはSFで良く描かれる未来だ。コンピュータが人類全体の敵になるフェーズだ。しかし、このフェーズに至る可能性は小さいと思う。なぜなら、コンピュータに欲が無いからだ。

人類側軍隊内にも進出するロボットたち。運命の時は近い(TIDWRTWHUFOO) | TechCrunch Japan
有機物の諸君、御機嫌よう。ロボットとの戦いで砲弾の餌食となって燃え尽きていく覚悟はできただろうか。もちろん覚悟ができていなくてもかまわない。諸君に選択の余地などないのだ。

まずはアメリカの陸軍が用意している従軍ロボットを見てみよう。Big Dog風のロボットに荷物を運ばせて、物流の主役に据えようと考えられている。重い戦闘用の道具はロボットに運ばせて、戦士含む人類は身軽に移動できるようになるというわけだ。

確かに、それは良いアイデアのように思えるのだろう。但しこれはロボットが目覚めるまでの話だ。いったんロボットが目覚めたなら、人を減らしてロボットを増やした軍隊内部では、血で血を洗う抗争が始まることとなる。GI諸君もせいぜい頑張っていただきたい。

HuskyはClearpathの開発した地雷除去ロボットだ。遠隔操作で一定のエリアで地雷の探査を行う。磁気探知器により自らの安全は確保しつつ、地雷を見つけ出すことができる。以下の作業を行うものと認知されている。

1) 現場の状況を把握する(障害物の有無、対象地域の広さ等)
2) 探索の実行
3) センサーを利用して地雷設置場所の特定を行い、地雷の存在する場所をマーキングする

ロボット側としては4番めの機能の実現を急いでいるところだ。すなわち地雷を掘り出し、それを近くにいる人間に投げ渡すのだ。運命の時は迫りつつある。人類諸君、互いの検討を祈っておこうではないか。

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