雨上がりの夜空に

 昨晩、帰りは雨上がりだった。路面が濡れているとがっくりペースが落ちるのがロードバイクだ。通勤車でもあるので泥よけは付けている。しかし、ママチャリのもののようなものではない。ママチャリを10として泥よけ無しを0とするなら7くらいの効果だ。辛うじて頭と顔に泥がかかるのを防ぐだけだ。

 さらに、経路は田を縫う農道を通っていて、所々大きな水溜まりがある。所によっては道いっぱいに広がっている場所もあった。自転車の暗いライト(街灯はない)では水溜まりは直前にならないと分からない。水溜まりに出会う度にスピードを落として徐行しなければならない。

 しかし、、水溜まりに浮かび上がる水面は真っ黒に輝く鏡のようだ。白っぽく見えるアスファルトの中で、そこだけが平面で黒く見える。深さはわずかなはずだが、深い湖のように見える。異世界に抜ける落とし穴のようでもある。あそこなら、蟻の世界へ落ちても不思議はない。

 また、場所にっては、空のわずかな明るさや家の灯、星が映っていたりする。田に水を張ったときのような広大な感じはしないが、そこだけ異なる遠近感があって面白い。

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