禁止は結局なんだったのか…FAAついに機内での電子機器使用にGO

 20年かかったらしいが、こうやって公的機関が安全に影響がないと公表する意義は大きい。どうせ、日本の航空会社も運輸省も自分たちでは検証せずに、「アメリカで禁止してるから」と禁止していただけなのだろうからとっとと使用可能にすべきだろう。日本の航空会社が禁止していても、アメリカから飛んでくる飛行機が禁止されていないのだから無意味だし(というより、禁止自体が無意味だった)。

 飛行機は自分は関係がないが、理解が広まれば、電車内の携帯端末使用禁止の解除に勢いが乗るかもしれない。それと、病院での使用についても見なおすべきだろう。一般病棟にあるような機器が携帯電話の電磁波で誤動作するなんて考えられないだろう。MRIに入る時にポケットに端末を入れていたら端末がぶっ壊れる可能性があるだろうが、自業自得だ。

 実際には、入院患者が病室で携帯電話やPCを使っているからといって誰も咎めないだろうとは思うが、待合室も同様にして欲しい。大声で電話をするとかゲームをしながら歩いて人に当たるとかいうのは別の問題だ。

禁止は結局なんだったのか…FAAついに機内での電子機器使用にGO、第1号離陸! 大多数は年内から : ギズモード・ジャパン
とうとうアメリカで携帯オッケーの飛行機第1号が1日離陸しました! 無事落ちなかったようですよ。

一進一退の議論の末、ついに米連邦航空局(FAA)が機内で電子機器の使用を認める方針を固め、やっとスマホもタブレもノートも離着陸時に切らなくてOKになりました。

思えば電子機器の使用がアメリカで禁止になったのは1991年のことでした。

米連邦通信委員会(FCC)も米連邦航空局(FAA)も機内の携帯電話禁止に踏み切ったのは、まだ誰も携帯がどういうもので、どういう仕組みで動いているのか、実のところよくわかってなかったから。後で後悔するぐらいなら安全な方を取ろうってことで、とりあえずノリシロを大きくとって全面禁止にしたのですが、後でテストしてみたら……全く影響はなかったんです。

でも今さら後には引けません。影響がないことを示す実証結果は後から後から出てきたんですが、FCCとFAAは一向に動じる気配もないままズルズル20年間も禁止が続いてしまったのです。

携帯電話が危険なことを示す事例が記録されたのは米航空史上たったの1件だけ。それも2009年にバイブレートモードに切り替えるの忘れてコックピットに入った操縦士が電話が鳴って注意力散漫になった、というものでした(オーストラリアでも携帯メールに夢中で車輪下げるの忘れてしまった機長がいましたね)。

いやあ、これでやっと自由の身になれます! こうなったのも、NYタイムズのニック・ビルトン(Nick Bilton)記者が何度も何度もキャンペーン報道してくれたお陰も大きかったと思います。

もちろん航空会社にお上が通達を出したからといって、すぐ全航空会社が禁止撤廃に動くとは限りません。用意周到に準備を進めてきて1日いち早く禁止撤廃したのはジェットブルーとデルタの2社ですが、航空会社はゲートからゲートまでずっと電子機器が安全に使用されることをFAAに示さなくてはなりませんしね。でも、FAA側では年内にはほぼすべての航空会社にGOサインが出るんじゃないかって見てますよ。

航空会社に許可が下り次第、一部の例外を除き、eリーダーもゲーム端末もラップトップも全部使ってOKになります。

例外というのは、例えば見晴らしが悪いときの着陸の際には電子機器の使用を控えるよう乗務員が乗客にアナウンスする、というようなもの。あと重い電子機器は離着陸時きちんとしまわなきゃなりません。無論これにしたって、ゴツゴツしたものが空中を飛び交って誰かの頭にぶつかると危険だからであって、内蔵バッテリーが離着陸に干渉するから、ではないんですけどね。

もちろん携帯は機内モードに切り替えた方が好ましいということですが、仮に切り替え忘れても安全面には全く影響ないとFAA広報は話してます(だと思ってた!)。不便なことは「到着時にバッテリーが死んでることぐらいだろう」とFAA。まあ、高度3万フィート(9114m)で4G接続は厳しいもんね。

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