危機はそれ以前からあったはず

静かなオフィスに突然訪れる危機:IT Pro

IT化のメリットが大きいことを否定するつもりはない。ただ,それに伴って失うものがないのかを検証し,もしあるとしたらその改善に向けて対策を練る必要がありそうだ。たとえば,前述した知人の頭の中には「電子メールの本文中から,苦情に関連するキーワードを自動抽出する」といったアイデアがあるという。現場からの抵抗は大きそうだが,全体の傾向を把握するうえでは一定の効果が見込めそうな発想である。残念ながら,携帯電話向けの対策は見つかっていないそうだ。キーワード自動抽出のようなIT活用型に加えて,人のコミュニケーションを重視したIT非活用型の解決方法を組み合わせるというのが,現実的なところだろうか。

 人とのコミュニケーションを重視するからITを導入するんだろ。ITの活用ができていない(あるいは中途半端な)ために起こったトラブルと、ITでは解決できない種類の問題をごっちゃにしてはいけない。

 「昔なら電話を横で聞いているだけで、仕事の進捗が分かったが、今はで携帯やメールで直接顧客とやり取りするから分からない。」のは、組織としての進捗管理の方法に不備があるからだろう。仕事のアウトプットを見て判断できない間抜け中間管理職が組織のネックになるのが良く分かる例だが、そのためにITによるコミュニケーションの促進がストップするのでは本末転倒だ。部下の電話を盗み聞きしないと進捗やクレームが分からないような管理職は要らない。進捗の報告が遅れたり、クレームを隠蔽するのは、IT以前の問題だ。それが円滑にできるようにするのがマネジメントの仕事なんだから。

 大体、そんな方法で管理しているのなら、管理者は常に席にいて部下の電話の様子を見張っていなければならない。どんな暇な奴やねん。

 と書いていて思い出した。俺の良く知っている低能管理者は、仕事がし易いからと空席に座っている(前に俺が座っていた場所で、俺の使っているファイルのキャビネットに一番近い)俺に、自分の近くに座れとうるさい。その理由はこれだったのか。このレベルのマネジメントが日本の企業の大半なんだろう。

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