ITの正しい使い方

 つボイ楽耳王を聴いていたら、来年は新曲をiTMSからリリースすると言っていた。セルフカバーのディスコバージョン(!)。音楽業界がCDにこだわって先細りになっていくのを尻目にiTMSオンリーで直接ファンに曲を届ける。常に時代の先端を行くつボイノリオの真骨頂ここにありだ。NealYoungを思い起こさせるロック魂と言っても過言ではない。

 前にも書いた(気がする)が、音楽配信のみなら物理的流通に伴うコストがゼロだ。在庫リスクもない。必要なのは制作コストのリスクだけだ。製作コストは、伴奏を打ち込みで作れば歌を入れるときのスタジオレンタル料のみ(もちろん、自分の労力と時間はプライスレスだが)ですむということだ。インディーズもメジャーも関係ない。営業活動をせずとも全国展開が可能だ、というよりiTMSのリストに入った瞬間全国展開だ(ネットに公開するのだから当然だが)。

 iTMSはAAC(128kbps44kHz)でしか供給されないので、高付加価値のコレクターズアイテムとしてCDを予約限定生産(注文が一定数揃ってから生産する)すればいい。つボイノリオの作品にそれを求める声は少ないかもしれないが、音楽ジャンルによっては十分に需要はあるだろう。

 CDショップも変わらざるを得ない。現在のような流通経路としてのショップには存在価値はなくなり、店の主張を強く押し出した専門店化するしかないだろう。逆に、上に書いたような限定生産ものを充実させたり、ビニール盤を充実させたり、高付加価値のものだけを扱うのだ。当然、現在よりはるかに少ない数しか炒らなくなるはずだ。同時に、マニア向けショップがそうであるように、全国通販網をネットで構築することで商圏を広くすることが可能になるはずだ。

 ここを読んでいるようなネットヲタは、こんなつボイノリオを応援するに違いない。聴くか聴かないかは別としてとりあえずダウンロード購入していただきたい。iTMSでの販売が始まったら告知するのでよろしく。

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