iTMSの楽しみ方、音楽の楽しみ方

● 先日図書館で借りたレゲエ100%とかいうオムニバスに Tide is high が入っていたことを shuffle で聴いていてはじめて気づいた。知っているのはBlondieが歌っていたバージョンだが、懐かしかった。googleで調べたら、オリジナルは1930年代のジャマイカンポップスらしい。そういえば、PVではデビー・ハリーがカタマランに乗って、変な格好をした男たちが漕いで島に向かっていた。Blondieが南の音楽をカバーしていたということは面白い発見だった。当時は全くそんなことは知らずにBlondieの曲として楽しんでいたが。そして、再度Tide is highをiTMSで検索したら他のアーティストもカバーしていた。こういうのを芋づる式に探して聞くのもiTMSの楽しさの一つかもしれない。

● 昼休みに散歩していたら、ShuffleでPOLICEの曲がかかった。そして、それがよく知っている最近の曲と共通点があるのが分かって楽しくなった。曲は、Every bless you take.。バックのベースとなる音の作り方が、SALON MUSIC の Don’t close your eyes. 、ランキン・タクシーのHelpと同じだった(順序は逆だが)。そして、その音の使い方はBlondieのHeart of glass とも似ていることにも気づいた。こんな曲は、ほとんどの場合レンタルショップにはないので、気軽に集められる金額ではなくなってしまう。

● 先日タワーレコードでジミー・クリフのCDに「TVドラマ、エンジンのテーマ曲『I can see clearly now』収録」という宣伝文句があり、「Cool runnningの間違いだろうが」と毒づいてしまった。iTMSで検索してみたら、Jimmy Clif のI can see clearly nowはiTMSに入っていなかった。アメリカ版iTMSにあったことは言うまでもない。

● ビニール盤しか持っていないアーティストの名前を検索してみたが、日本のiTMSに入っているアーティストでも一部しか入っていないものが多い。Ry Cooder、Neal Young、Earl Klugh、Spyro Gyra、ELO・・・ビニール盤を買いなおすほどのファンではないが、shuffleに入れて楽しみたい曲が何曲かあるのだ。日本版iTMSでもアーティストはヒットするが目的の曲が見つからない。

 オンライン、単品販売で上のようなケースで、複数アーティストの芋づる買いが現実レベルで可能になった(月に何万円もCDに支出できるような人には必要ないだろうが)。にもかかわらず、日本の音楽流通業の古さと硬直性のために、アーティストと消費者のどちらもが損害を被っているのだ。

 一番腹立たしいのは、楽曲を握って「聞かせてやらないもん」と言ってる権利屋の運営するサイトでもちゃんと公開していないという点だ。試しに、iTMSに入っていない大物 Bruce Springsteen を検索した。アルバムはたったの5枚、しかもそのアルバムも全曲入っていない。「自分のところで売ってるからそっちから買って」なら、理解できなくはない。しかし、自分のところで売る気もないくせに、温存だけするのは呆れる。しかも、そんなレコード会社が「音楽文化」とか「アーティストの権利」の代理人のように振舞う姿は、亀井とかナベツネと同様の見苦しさだ。抱え込んだ楽曲を店頭に並べようとしないのはアーティストの権利を守ったとはいえないだろう。

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