骨髄「輸出」、じわり増加

 社会としてろくな話題のない日本だが、少しだけ嬉しい記事があった。

asahi.com:骨髄「輸出」、じわり増加 ドナー登録増え「出超」へ††暮らし

白血病の治療などで実施される骨髄移植で、国境を越えた協力が進んでいる。国内の骨髄バンクを運営する骨髄移植推進財団(東京都)によると、日本から海外への骨髄提供は順調に増え、93年から今年7月末までで132件に達した。かつては海外から提供を受けることが多かったが、近年は逆転、今年度中に累計で「出超」に転じる見込みだ。提供希望者(ドナー)の登録が日本で比較的順調に伸びていることが背景にある。

 まあ、なにがきっかけだろうが、これしか回復の方法のない患者にとって、適合する可能性が増えることは良いことだ。「やらない善よりする偽善」の心だ。

 ただ、下の表現はおかしい。これでは、韓国のドナーが少なくて日本が恵んでやっているような印象になる。韓国は日本の半分以下の人口しかない。そこで、日本の約半分のドナー登録者がいるということは、率的には日本と同等だし、国内自給率も大差はないはずだ。にもかかわらず、韓国から日本への提供数が逆に比べて少ないのは別の事情だろう。

日本人と韓国人は人種的に近く、HLAが合いやすい。韓国から日本への提供が日本からの提供に比べて少ないのは、韓国のドナー登録が約10万人と日本の半分で、骨髄バンクの規模が小さいためとみられる。

 ちなみに、右にバナーを貼っているように、俺もドナーだ。登録をして10年近く経つ。いつでも大丈夫な心構えはできているのに、未だに声はかかっていない。

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