JR福知山線事故続報:新状況証拠

 今頃になって、これまで原因として取り上げられたことを覆す状況証拠が報道された。「全くブレーキを操作してなかった」というもの。それだけでなく、現場にいたるまでの数分間に操作した形跡がなかったということ。

 4月27日のエントリで、ド素人が可能性の一部として挙げたものだ。他にも、後で否定されたことも可能性としてあげていたので大きなことはいえないが。また。あの時には、「速度超過だけで脱線はしない」という発表が一人歩きしていたからこそ思いついたものではある。が、このことは、その後のマスコミに載る発表や「専門家」の発言にはなかったと記憶している。2chには自殺説を含めて似たような可能性を論じた書き込みがあった(俺もした)。

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兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故で、死亡した高見隆二郎運転士(23)が、現場1キロ手前の塚口駅付近から現場のカーブ(半径300メートル)に入るまで、ブレーキやアクセルを操作した形跡がないことが、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の調べで分かった。事故調は高見運転士の意識レベルが低下していた疑いがあるとみている。また、電車は制限速度を40キロ以上上回る時速百十数キロで現場カーブに進入していたことも判明した。

 事故を起こした電車の自動列車停止装置(ATS)記録装置のデータを解析、速度や減速状況などの概略値をまとめた。事故調によると、電車は現場手前の塚口駅手前で時速百二十数キロの最高速度を記録。その付近でブレーキが1度作動していたことが確認された。その後はカーブ進入後まで、アクセルとブレーキが操作された記録がなく、電車は時速百十数キロで制限速度70キロのカーブに入った。

 カーブの起点から約25メートル入った地点でブレーキが作動、その時間は3.97秒で、この間119メートル電車は進んだ。この後、片輪走行となって車両は左に傾き、マンションの約60メートル手前にある電柱に衝突した時点でも100キロ前後の速度が出ていた。非常ブレーキの作動は電柱衝突後で、高見運転士が自ら操作した記録は残っておらず自動的に作動したとみられる。

 事故調は、一連のブレーキ操作の遅れなどの経緯を詳しく調べ、今月末までに中間報告をまとめる予定。【本多健、田中謙吉、武田良敬】

毎日新聞 2005年8月5日 3時00分

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