iPod エコノミー

 iPodショックといっていいかもしれない。iPodに群がる周辺機器ベンダーや市場の盛り上がりはiMacショックの時と良く似ている。まったく新しい市場が形成される現場に居合わせるのはエキサイティングだ。

 後発でありながら、フロンティア・イメージを獲得したと思うのは俺のひいき目だろうか。少なくとも、それまでシリコンプレーヤーやHDDプレーヤーという言葉すら知らなかったユーザーに普及した最初のHDDプレーヤーだ。そういう意味で、大半の一般人にとってiPodがこの分野の開拓者に見えていると(そして、Appleもそう振舞っている)思う。

 そして、強引にこじ開けて割り込んだ市場を制圧すると、低価格化モデルと新機種で後続の追随を振り切った。250ドルの価格帯に6Gを投下し、他社の高機能固定メモリ型MP3プレーヤーが細々と生きながらえていた200ドル帯を叩きつぶした。これにより、必死に食い下がる既存プレーヤーから脱落者が出るかもしれない。sonyや東芝などのような巨大企業なら撤退したところで屋台骨がぐらつくことはないが(精神的な痛手は大きいだろうが)、専業メーカーの業績は大幅に悪化したことだろう。これらのメーカーの多くが標準サポートするwmpの開発元であるMS社員の80%がiPodユーザーなのでは戦意も失せるだろう(『iPod』を「自粛」できないマイクロソフト社員たち)。

 このようなやり方は、PC市場では日常茶飯事だった。そして、Appleはいつも後塵を拝してきた。現在、連銭連勝のiPodがどのように収束するのか。ウォッチャーとして生ぬるく見守りたい。

 ちなみに、TidBITSに新しいiPodラインの記事があり訳した。英語版Apple Freshens iPod mini, iPod photo Linesはすぐに読める。日本語版768号は週末頃発行予定で、MeDoc版768号はさらに数日後になる(俺の気分次第)。
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iPod shuffle についての感想をwikiでまとめたりもしています。

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