卵が先か鶏が先か/「金持ちになるほど、ズルくなる」

300px-Chickenegg 「ずるくて倫理観の薄い人間だから金持ちになれた」という可能性も大きいだろう。同時に、金持ちになる段階でそういう振る舞いをしたほうが利益が上がるという成功体験を積み重ねるうちに、ずるい行為が身についてしまうのかもしれない。

 同時に、見る側の「金持ちのくせに」というバイアスがある可能性も否定出来ない。高級車に乗った人間が傍若無人な運転をするのはよく目にする。特に自分のように日本のゴルフ場の近くを自転車で走り回っている人間にとっては日常茶飯事だというより、傍若無人でない高級車は少ないのではないかと感じるほどだ。しかし、冷静になって考えるとかなりバイアスがかかっていると自分でも思う。反省を込めて、バイアスの原因を整理したい。

・高級車は目立つし見分けやすい
自分は自動車に興味が無いので車種名は全然知らない。それでも、高級車と呼ばれるクラスの車は見分けられる(車種名は知らないが、メーカー名と大きさで分かる)。だから、「BENZに怖い思いをさせられた」といった記憶が残りやすい。記憶のバイアスとして、何らかの不加情報と一緒に覚えると印象に残りやすい。一度のライドで数回嫌な思いをさせられても、その内の一回がBMWだったりすると、「今日はBMWに嫌な思いをさせられた」と記憶される。
・小型乗用車に比べて大きい
ほとんどのメーカーで上位クラスの車(価格が高い)のほうが物理的に大きい。このため、ゴルフ場の近くの細い県道などでは車線いっぱいになってしまう。対向車があった場合にはドライバーの意識以上に歩道側にスペースが無くなってしまう場合がある。十分な見通しがある場合などは、対向車と重ならないように自動車が調整した上で自転車を抜くのが正しいが、見通しが悪い所で追い越し中に対向車に気づいたような場合は不可抗力といえる場合もある。しかし、自転車からは危険な走行に感じる。また、後でも出てくるが、ドライバーの運転の下手さ加減も危険度を増す。
 このような道ではトラックなどにも危険な思いをさせられるが、元々大きなトラックが近づいてきたら気配で「くるぞ」と分かるので同じくらいに近づかれても恐怖感が少ない。
・ドライバーの運転能力の低さ
高級車に乗って休みの日にゴルフ場近辺を走るようなドライバーは土日だけ自動車を運転するような人間が多い。大半が運転下手なのだ。しかも、ゴルフ場に来るときにしかその道を通らないので道にも慣れてない。コーナーも読めないくせに、自動車の性能に溺れて運転できていると思わされている。だから、道路をよく知っている人間なら絶対に追い越しをかけないようなところで追い越しをかけた挙句コーナー途中で大減速し左ギリギリに寄ってくることがある。本人は狭い道で対向車があって焦ってハンドルを切ることしか頭にないから左にいる自転車など眼中にない。こういう危険行為は本当に多いし頭にくるが、これは運転が下手くそなだけで傍若無人な走りではない。
・危険の認識
重複にもなるが、傍若無人な走りをするのは、高級自家用車だけではない。東京昭和運輸のトラックや阪急バス、ディズニーキャラやワンピースキャラのぬいぐるみをダッシュボードに並べているようなRV車にも嫌な思いをさせられる。もちろ、珍走族やパトカーにもだ。しかし、これらは、事前に察知できるケースが多い。「自分は危険な存在だから気をつけろ」というシグナル(主に音)を発して近づいてくるからだ。だから、身構えられるので、同じくらいにギリギリを通られてもそれほど怖くない。また、これらのDQNは運転技術(自動車を操作する技術という意味で、マナーが良いという意味ではない)に関してはゴルフ場客よりマトモなので、より恐怖感が少ない。
(番外)静かな下手くそ
最近時々怖い思いをさせられるのは、静かな車に乗ったおばちゃんだ。ある意味一番危険。低速ではロードノイズもほとんどしないので接近が分かりにくい。しかも、ある意味傍若無人。反応も遅いし。誰か鈴をつけてくれ。

 これらを差し引いても「高級車に乗っている人間はマナーが悪い」というのは当たっている気がするが、こういう経験をあまりしていない人はどう感じるんだろう。一番気になるのは、そんな車に乗っている人で、身障者用駐車スペースに止めたり、割り込んだりする人間に、自分の行為をどう思うのか訊いてみたい。

「金持ちになるほど、ズルくなる」:実験結果 « WIRED.jp

先ごろ発表された社会経済学と倫理学の分野にまたがる新たな研究結果によると、人は多くの富を手に入れるほど、そして社会的地位が高くなるほど、倫理に反する行いをする傾向が強まるという。

この研究は、サンフランシスコの無礼なドライバーに関する調査や、子供のキャンディーを盗む機会を被験者に与えるといったものまで、実験室や実社会における7つの異なる設定で行われた実験の結果をまとめたもの。

「社会で恵まれた立ち場にいる人物には、無意識に他人を無礼に扱う心理的傾向が見られる」と話すのはカリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)のPaul Piff教授。「そういった人物は自分の振る舞いが他人に与える影響に鈍感になっている。その結果、彼らは規則を破る傾向がほかの人より強いことを、少なくともこの研究結果は示している」(Piff氏)

この研究は2月27日付けの「Proceedings of the National Academy of Sciences」誌に掲載されたもの。富や階級をめぐる緊張感はかつてなかったほど高まっており、「貪欲であることはいいことで、誰よりも裕福なことは美徳か?」「富は人を堕落させるものか? そうであれば社会は平等主義を収入にも適応するよう努力すべきか?」といった論争が巻き起こっている。

答えることが難しいこうした社会的疑問に対し、Piff氏や同僚らは科学的方法を使って答えを見つけ出そうとした。彼らはまず2つの実験を行った。そのひとつは、サンフランシスコ市街の交差点で道路を行き来する自動車をモニターし、クルマの列に割り込んだり、歩行者の前を横切ったりするクルマの車種や型式を調べるというものだった。そして、高い社会・経済的地位(SES)を示すクルマの運転者は、そうでないクルマの運転者に比べて、割り込みをする傾向が約2倍も高いことがわかったという。

もうひとつの実験は、UCバークレーの学部生105人を対象に、現実的な倫理的判断が求められる状況でどう反応するかを調べるというものだった。

先ごろ発表された社会経済学と倫理学の分野にまたがる新たな研究結果によると、人は多くの富を手に入れるほど、そして社会的地位が高くなるほど、倫理に反する行いをする傾向が強まるという。

この研究は、サンフランシスコの無礼なドライバーに関する調査や、子供のキャンディーを盗む機会を被験者に与えるといったものまで、実験室や実社会における7つの異なる設定で行われた実験の結果をまとめたもの。

「社会で恵まれた立ち場にいる人物には、無意識に他人を無礼に扱う心理的傾向が見られる」と話すのはカリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)のPaul Piff教授。「そういった人物は自分の振る舞いが他人に与える影響に鈍感になっている。その結果、彼らは規則を破る傾向がほかの人より強いことを、少なくともこの研究結果は示している」(Piff氏)

この研究は2月27日付けの「Proceedings of the National Academy of Sciences」誌に掲載されたもの。富や階級をめぐる緊張感はかつてなかったほど高まっており、「貪欲であることはいいことで、誰よりも裕福なことは美徳か?」「富は人を堕落させるものか? そうであれば社会は平等主義を収入にも適応するよう努力すべきか?」といった論争が巻き起こっている。

答えることが難しいこうした社会的疑問に対し、Piff氏や同僚らは科学的方法を使って答えを見つけ出そうとした。彼らはまず2つの実験を行った。そのひとつは、サンフランシスコ市街の交差点で道路を行き来する自動車をモニターし、クルマの列に割り込んだり、歩行者の前を横切ったりするクルマの車種や型式を調べるというものだった。そして、高い社会・経済的地位(SES)を示すクルマの運転者は、そうでないクルマの運転者に比べて、割り込みをする傾向が約2倍も高いことがわかったという。

もうひとつの実験は、UCバークレーの学部生105人を対象に、現実的な倫理的判断が求められる状況でどう反応するかを調べるというものだった。

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