自照式のテールランプを強く推す理由

 夜に自転車に乗る人には自照式のテールランプを強く推奨する。自照式だと暗い道で赤いLEDの光だけが闇に浮かび上がるように見える。反射方式は光線を受けて返すということから、照射する側が暗いと反射も充分でない可能性が高い。自動車なら問題なくても原付バイクとかだと認識が遅れることも予想される。また、ライトとの位置関係によっては反射板に光が当たらないこともある。自照式ならその心配はない。

 実は、自照式のテールランプが有効なのは、街灯のないような暗いところではない。真っ暗な背景なら小さな反射でも認識は簡単だ。威力を発揮するのは薄暮の状態、街灯や民家の灯り、行き交う車のライトなどで明るい場所だ。特に、対向車がある中で暗い背景に沈んだ歩行者や自転車は見落とされ易い。暗いから見えないのではなく、明るい中で陰になっているから見えないのだ。そういう環境下では反射板ではアピールが弱い。こういう明るい自照式のテールランプが有効なのだ。明るくても自動車や2輪車のライトは付けなさいというのと同じ理由だ。大きな自動車でさえ見落とされる夕方は、自分の運転に困らない程度であっても自照式のテールライトやヘッドライトを点灯して欲しい。

 なお、都会のマナーの悪い自転車乗りで問題とされる無灯火についても同じ錯覚がある。街灯や自動車のライトで道が見えて自転車の運転に困らないからと油断して、相手からも自分が見られていると勘違いしてしまうのだ。自分が相手を視認できるからといっても相手も同じようにみえると思ってはいけない。
2014826_tail-lamp1 Izoard はサドルバッグに Cateye の3灯LEDランプを。サドルバッグを付けないRX3にはKnogのテールランプを付けている。

 Cateye のランプは設計が古くLEDは電球に変わる光源としてだけ使われている。それに対して、新しいタイプのランプはLEDに最適化されていて、プラスチックのレンズによる輝度の低下を招かないようになっている。極端なのはKNOGのランプでLED自体が赤く発行するものでレンズが存在しない。

 娘と息子も暗い時間帯に乗ることがあるので、自照式のテールランプの必要を感じていた。先日 RX3 のタイヤを買う時に一緒に買ったのがこれ。シャレオツなミニベロに付けても外観を損なわない。アルミ削り出しの質感が予想以上だった。
2014826_tail-lamp2 娘の Bianchi に取り付けた所。横方向からもレンズが見えるようなっている。

 CR2032 を直列で2個使う仕様のためか、KNOG(CR2032 一個)よりも明るい。昼間でも横の壁に赤い照射が見えるほどだ。

 Wiggle では一つ 900 円程度だが、他に買い物がない場合には送料がかかり割高になる。一つだけ買うならSOIDIER(ソルジャー) サイクルテールライトからどうぞ。自分が買ったものとはブランドは違うようだが機能的には大差はなさそう。

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