ヘッドアップディスプレイが事故を減らさないと思う理由

 走行中の携帯電話の使用を禁止したのに事後が減らなかったのと同じ理由だ。ここでも、ハンズフリーにすれば事故が減るという勘違いを犯している。

 「目が見ていること」と「脳が見て判断可能な状態にあること」が全然別であることを考慮していない。「視線が向かっている先にあるものは見落とされない。事故はそっちの方向に目が無かっていないために起こる」という錯覚に囚われているのだ。このブログで散々取り上げてきたように、光線が入っていても、意識がそちらを向いていなければ、見ていないのと同じなのだ。つまり、ヘッドアップディスプレイによって視線を前方に釘付けにしても”見落とし”による事故は減らない。

 このことは皮肉にも、携帯電話の禁止が事故を減らさなかったことから証明されている。また、おそらく、走行中の携帯電話の危険性を検証した実験からも証明されるだろう。なぜなら、走行中に携帯電話をしている人の視線は前方を見ているからだ。前方を見ているにもかかわらず、注意がなくなるから危険なのだ。

 なお、この勘違いは走行中に携帯電話をしているドライバーも同様に犯している。「電話をしていても前は見ているから大丈夫」と思い込んでいるのだ。酒を飲んで自動車を運転するドライバーと同じレベルの言い訳でしかないことを気づいていない。そして、「突然横から車が来て」事故になる。突然現れたわけではなく、方向指示器を出して車線に入ってきた車に気づけなかっただけだとしても。問題は、携帯電話をしていなければ当然に避けられた事故を避けられなかったとしても、当人が気づかないことだ。

現代のクルマ社会が抱える大きな問題を変える小さなスクリーン : ギズモード・ジャパン

最近はスマートフォンをカーナビとして使う人も増えてきましたが、運転中にスマホの小さな画面を覗きこむのは絶対に危険で、現代社会の大問題であります。そんな時には、ダッシュボードに置いてスマホからの情報を透明なスクリーンに投影してくれる、Navdyのポータブルデヴァイス「Heads-Up Display」はいかがでしょう?

Heads-Upは5.1インチのディスプレイにナビ情報に加えて、重要な通知も映しだしてくれるすぐれもの。運転手は目線を動かすことなく目の前に表示される情報を見ながら運転ができます。透明なディスプレイを置くだけなので、道路標識などの交通情報を見逃す心配もなさそうです。

さらに、赤外線カメラを使ったジェスチャーコントロール機能を搭載。運転中にスマートフォンを操作する必要もありません。これって理想的なヘッドアップディスプレイのスタイルかもしれませんね。

iPhoneとAndroidスマートフォンの両方に対応し、接続にはBluetoothを利用します。また、車の情報を読み取れる「OBD-IIコネクタ」にも対応し、車の情報を読み取りながら電力を供給することもできるそうです。

現在プレオーダーを受付中で、本体価格は299ドル(約3万円)。出荷は2015年の早い時期になるそうです。スマホを覗きこむ「ながら運転」を減らして、快適なドライヴがまた一歩進化しそうです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です