ゾンビの新生児 富士通「ARROWS Tab Wi-Fi」

 10インチのAndroidタブレットを使っている人はほとんどいないだろうから、経験者として書いておく。デュアルコア+Honeycomb (3~3.2)マシンと iPad 2 の快適さは雲泥の差がある。下の記事によると XOOM のベンチマークスコアはかなり高い部類らしいが iPhone より速いとすら感じない。XOOMのチューニングのせいかもしれないが、タッチしたと思ったオブジェクトの隣が反応することが多いのにもイライラさせられる。

 富士通のタブレットはそれより遅い。XOOMは初代Honeycombマシンで1年前の製品だ。それより遅い新製品をこの時期にこの価格で出すとは、富士通も終わってる。タブレットなんて防水要らないって。「台所の水仕事の近くで」というけど、実際にキッチンに立たないビジネスパーソンの発想だ。台所の周りに10インチのタブレットを置ける場所なんかない。安定の悪いところや熱源の近くには置けない。食器類は金属や陶器でできているしとがっているものも多い、コツンと当たるだけで保護シート越しに液晶に傷がつくだろう。

 唯一評価できるのは指紋認証だ。業務用の情報を扱う場合には心強いだろう。しかし、個人の家で共用しているようなタブレットにそれを必要とし、3万円払う人はほとんどいないだろう。個人向けタブレットが価格に対して非常に強い指向を持っているのは2011年末の kindle fire の躍進で分かるだろう。「10インチの iPad 2 はあの価格でも売れてるから、防水にワンセグつければこの価格でも競争力がある」と考えるのが浅はかなのだ。さようなら、富士通。半年後に3万円を切ったら売れるようになるかもね。

【Hothotレビュー】 富士通「ARROWS Tab Wi-Fi」 ~指紋認証やワンセグを搭載した防水Androidタブレット.

 富士通から登場した「ARROWS Tab Wi-Fi」は、10.1型液晶を搭載したAndroidタブレットである。NTTドコモから発売されている「ARROWS Tab LTE F-01D」(以下F-01D)の姉妹機であり、3G/LTE通信機能は省略されているが、代わりにF-01Dには搭載されていない指紋認証機能を備えている。ARROWS Tab Wi-Fi(F-01Dも同じ)は、IPX5/IPX7準拠の本格的な防水性能を実現していることが魅力だ。IPX5とは、あらゆる方向から噴流を当てても、端末としての機能が失われないことを意味し、IPX7は、常温の水道水で水深1mのところに端末を沈めて30分間放置しても大丈夫ということである。Androidタブレットは各社から登場しているが、ここまで本格的な防水性能を備えた製品はまだ数少ない。
[略]
 最近は、中国メーカー製などの安価なAndroidタブレットも登場しているが、それらの製品はスペックや品質、機能に不満があるものも多い。ARROWS Tab Wi-Fiは、やや値段は高いが、本格的な防水機能を備え、ワンセグチューナも搭載するなど、それだけの価値はある製品だと感じた。国内メーカーならではの品質へのこだわりが魅力であり、台所などの水を扱う場所でも本製品なら安心して使えるので、レシピサイトを見ながら料理を作る場合などにも便利であろう。NTTドコモ版と違って、3G/LTE通信機能はないが、回線契約を行なう必要がないので、気軽に購入できるというメリットもある。

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