企業内blogの活用と評価について

ITmedia エンタープライズ:Google、「企業内Blog」に大きなメリットを実感

GoogleはBlogサービス会社のBloggerを2003年初めに買収した直後に、従業員用に社内Blogを導入した。導入後、Google社員は社内Blogで多くの有用かつクリエイティブな使い道を見つけたと、GoogleのBloggerプロダクトマネジャー、ジェイソン・ゴールドマン氏は説明する。

 さすがにgoogle。グループウェアソフトを導入しても使い方の分からない企業(組織)とのレベルの違いがくっきりだ。

 blogの使い方を、従来のwebサイトの延長上でしか考えていないようなビジネス記事が多い。ここでも何回か引用したが、効果の一つとして「検索エンジンで上位に来る」といった、普遍性のないblogの本質でもないことをメリットとして挙げている文をよく見た。

 ところが、googleは違った。社内の情報共有に使ったのだ。「ナレッジマネジメントツールとしてつかえないか」といった指摘は他でも読んだし、ここにも(かなりレベルは低いが)書いた。googleがすごいのは、これを実現してしまったことだ。空想(妄想)するのと、実際に効果を上げるのとは全然違う。

 この記事を使って、日本のSI企業もblogをサービスのメニューに加える(すでに加えいてるところもある)だろう。しかし、「うちの会社でも」と思っても無理。あなたの会社の社員はgoogleの社員のレベルかどうか考えれば分かる。そして、組織の風土がそれを受け入れられるかどうかも考えてみるべき。日本の企業の99%までが失敗だろう。

 ちなみに、俺は自分が属する会社では使えないと思ったし、使おうとも思わなかった。この判断に誤りはなかったと思う。というより、確信している。それは、googleの記事を読んでも微塵も揺るがない。

 これは、個人の仕事の価値の評価の問題だからだ。情報を発信できる人間。トラックバックやコメントのたくさんつくエントリーをかける人間を高く評価できるかどうかにかかっているのだ。自分で掴んだノウハウや情報を公開することに対する評価がなければ、誰が手間をかけてエントリーを書くだろう。上司の機嫌を伺って、上司の見えるところで、上司の分かる仕事だけをやっているような人間が高く評価を受けるような組織で、他部署の人間が喜んでくれるような情報を公開するはずが無い。

 また、組織のメンバーへのリスペクトも重要だ。なぜなら、人は自分が評価されたいと思う人からの評価を最高の評価と感じるからだ。尊敬に値しないと思っている相手から高い評価受けても何一つ嬉しくないだろう。

 だから、俺の勤めている会社では絶対に無理。他の日本の企業の多くでも無理だと確信するのだ。

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