人は多重人格なのがむしろ普通, と主張するSNS “Hmmm”

 「多重人格」という表現が正しいかどうかは分からないが、人は多くのコミュニティに属していて、その場に合わせた行動を取るというの普通だと思う。この使い分けができないと「KY」とか「中二病」と呼ばれ蔑まされることになる。そこで、実生活を営む上で、人格を使い分けなければいけない。ネット上でもだ。

 パソコン通信の時代には、ネット上の人格は一つで良かった。なぜなら、ネット上に出る自分の人格は一つだったから。つまり、多くの自分の人格の一つとしてネット上の人格があったからだ。複数の性格の異なるフォーラムに入っている場合には使い分けが必要ではあったが、時間課金制の通信サービスでは多くのコミュニティに属して使い分けてることは金銭的に難しく多くのユーザはひとつのハンドル名で活動しているケースが多かった(と思う)。

 ところが、ネットの接続環境が変わり常時高速接続が標準となったことで(今、パソコンでインターネットに接続するときに「接続」を意識している人は少ないだろう)、実生活のコミュニティがネット上に展開されるようになった。それに拍車をかけたのは Twitter、Facebook、mixi といった SNS だ。これらによって、リアルの人間関係がネット上に流れ始めた。

 SNS は閉じたコミュニティのようでありながら世界中に放送しているようなものでもある。レスポンスが閉じた相手からしか来ないからと安心して電話で話すようなノリで書き込んだことが元で炎上というのをここ数年何度も目にした。

 そこで、人格に合わせてサービスを使い分けなければいけなくなった。Facebook で会社の同僚や仕事仲間と繋がったが最後、転職の悩みなどは書けなくなるし、家族とつながったら不倫相手との旅行のことは書けないだろう。

 「そんなネット人格の使い分けに疲れたあなに朗報」かどうか・・・このサービスに入るためのアカウントは一つで、複数のソーシャルグループに属するというイメージだろう。この方式だと、2CH でよく見る誤爆を誘発しないか不安だ。別のアカウントで別の UI で使い分けるほうが面倒でも安全だろうとは思う。

Hmmm 人は多重人格なのがむしろふつう, と主張する分裂型ソーシャルネットワークHmmm

Hmmmの協同ファウンダArchana Patchirajanは曰く、“私は娘でもあり学生でもあり協同ファウンダでもある。そのそれぞれでニックネームも違うし、つきあうソーシャルグループも違う。自分のプロフィールがたった一つしかないのは、不合理である。ユーザが現実生活と同じく、自由に柔軟に、自分を多面的に表現できるプラットホームを、作りたいと思った”。

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