ばっしばし抜歯

 懸案だった右上の奥歯を抜いてきた。

 健康な歯を抜くのは怖かったが、思ったよりも遥かに簡単に抜けた。助手なしで30分もかからずに終わってしまった。

 さすがに、麻酔が切れてくると疼くが、大学生のときに親知らずを抜いたときと比べたら全く苦しみはないといってもいいほどだ。

 それと、血が固まって肉が再生するのであまり強くうがいしないように言われたのは初めてだった。最近は外傷も乾かさずにいたほうが治りが早いというようになったので、その流れかも知れない。以前は、血の固まりがあったら菌がたまると思ってうがいをして固まりかけている血をわざわざ取り除いていた。そのせいか、ちゃんと血が止まるまで1週間近くかかった。

 今は、5時間程度経過したがはるかに少ない出血で済んでいる。まあ、あのときとは穴の大きさが違うし、今日は傷跡を縫っているので当たり前か。とにかく、医療技術の進歩のおかげで歯科治療は本当に楽になった。というより、そのときにかかった医者は老人でその当時ですらとっくに時代遅れだったのかもしれない。というより、そうにちがいない。

 そう考えると、医師や教員、法律家など国家資格に守られた業種の弊害が思い出される。一度試験に合格したらそれっきりで時代遅れになっているような奴は資格を剥奪されるようなフォローをしない限り資格の意味が失われる。新しく資格を取るのと同レベルのテストを繰り返し、レベルが下がらないようにしないと、資格そのものの信頼性が失われる。

 これは、入学したらそれっきりの大学と同じだ。大学に入ってからの教育ではなく、入学時の偏差値で学校を値踏みするのでは人の能力や適性をはかることは無理だ。

 教育、資格、社会評価の矛盾については別の機会に書きたい。

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