現代の Widowmaker になるのか。「最高時速45kmの電動自転車 Specialized Turbo」

 日本では法律的に無理だろう。原動機付き自動二輪とかいう中速(125cc未満のエンジン付き2輪車)カテゴリに入れて、ナンバーと保安部品(方向指示器、ストップランプ、テールランプ、前照灯、スピードメーター)をつけ、実技免許必要、ヘルメット必要にすれば運用は可能かもしれない。日本の行政が動くとは思えないし、Specialized もそうまでして日本で売りたいとは思っていないだろう。日本の道路事情でこんなものに走られたら危険すぎる。

 チャリヲタ的な視点から見ても、技術ヲタ的から見ても興味深い。この自転車を見て少し不安を感じるのは、ストッピングパワーだ。ブレーキの容量は十分だと思うが(自転車と人間合わせて150kg以下)、タイヤが耐えられるかだ。プロのロードレーサーなら50km/h以上で走ることも珍しくないが、信号や飛び出しのないコントロールされたルートや安全な田舎道のトレーニング路でしかそのような速度は出さない。日本の都会の公道上の巡航でこのビデオのような走りをしたらバッテリーの寿命が来る前に事故で死ぬだろう。

 ただ、技術的には興味深い。アシストの最高速を 25km/h くらいにして出だしをアシストするような電動アシストを15万円くらいで作れば日本の都心のストップ&ゴーの連続に心折れない通勤用電動アシストクロスバイクができそうだ。もちろん、このデザインでだ。

specialized turbo

最高時速45kmの電動自転車 Specialized Turbo、無線規格ANT+対応(動画) – Engadget Japanese.

スポーツバイクで有名な Specialized が、電動アシスト自転車 Turbo を発表しました。電動自転車といえば日本ではシティサイクルタイプのものをよく見かけますが、Turbo は赤を基調としたクロスバイク寄りデザインです。開発に3年間かけた「史上最速かつ最高のe-bike」を名乗るだけに、アシストされる速度上限は45km/h。人力のみの場合と比べだいたい通常の3倍くらいですので、公道の制限速度には注意が必要です。

仕様はリチウムイオンのバッテリー容量が 342Wh、クイック充電2時間。ディスクブレーキにはマウンテンバイクで人気のMAGURA MT シリーズを採用し、バッテリーへの回生充電も可能です。ハブモーターはリア。視覚面では、LEDを採用したバッテリーインジケーターのほか、速度や距離などを計測する基本的なサイクルコンピューターも備わっています。また、サイコンは無線規格 ANT+ に対応しており、心拍計の導入も容易です。

スタイリッシュな移動手段として魅力的な Turbo の価格は 5499 ユーロ、現行レートで約59万円ほど。性能も価格も通勤通学用で終わらせるにはもったいない感じですので、ツール・ド・フランスの新ルール部門創設を期待したくなります。生半可なロードレーサーでは敵わないかもしれない。

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