CDのメディアで音質が変わるの?

 アナログ記録の場合はメディアによって再現性が違うことは分かる。しかし、デジタル記録のメディアで音質が変わるということは納得いかない。

 CDは焼くときにはアナログっぽいことをやるので、条件によってはノイズが混入することはあるかもしれない。ドライブの性能やパソコンの性能、ノイズ、等の影響で失敗することは珍しいことではない。そして、読むときもエラーを訂正しながら読む。しかし、それは、復旧できる範囲内のエラー訂正であって、致命的な場合は読み取り不能になってしまう。つまり、読めれば訂正して元のデータとりだせて、取り出せないときは読めないということだろう。

 読めるディスクの音質が耳で聴いて分かる程度の差がつくということが納得できない。このディスクは失敗が少ないとか、計測機器でエラーが少ないということはあるだろうが、耳で聴いて分かるほど差がつくとは思えない。

 ちなみに、これと同じことはMDメディアの宣伝文句にも書いてあることが多い。しかも、同じメーカーでもブランドによって価格が違ったりする。こんなものを作るときに違うラインを使っているのか?わざわざ・・・サンプリングして、エラーが多いメディアができたのでそのロットは安いものにし、エラーが少ないロットは高価格帯にしているんじゃないの?プロセッサーやメモリと同じような考え方で・・・

ITmedia PCUPdate:高品質なデジタルサウンドを再現――TDK、音楽用CD-R「ニューXA」を発売

 TDKマーケティングは、音楽用CD-R「ニューXA」シリーズを11月1日に発売する。ゴールド、カラーミックス、ホワイト(インクジェットプリンタ対応)、カラーミックス(インクジェットプリンタ対応)をラインアップした。単品のほか、5枚組、10枚組も用意している。価格はオープンプライス。

 なんでもXAシリーズは「原音を忠実に記録する『高感度記録層』を採用しており、高品質なデジタルサウンドを再現可能だ。」ということらしい。ということは、これまでのメディアでは高品質なデジタルサウンドの再現はできてなかったんだ。TDKのメディアはエラー出まくりだったわけか。

 だいたい、デジタル記録というのは品質が上がれば上がるほどオリジナルのCDに近づくということだ。「高品質なデジタルサウンドを再現可能」というと、オーディオシステムをアップグレードしたような効果が連想されるが、全然違う。オリジナルのCDで聴いたときに近づくということでしかない。

 この広告には、直接的にはそうは書いていないが、受ける印象は誤ったものであるように感じる。というより、そういう誤ったイメージを持たせるように苦労して作った文章という印象を受ける。

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