ハイテクエリートのメディア・リテラシーかあ

ネットの優等生はケータイが苦手? – CNET Japan

SFCの学生が他大学の学生とコミュニケーションを取る時に、躊躇したり、上手くいかない事があるという。そのネックになっているのは携帯電話、ケータイだ。パソコンとインターネットを使ったコミュニケーションは日常茶飯事となっているにも関わらず、ケータイというツールと、それを使ったコミュニケーションには不慣れな面があるようだ。

 SFCの学生は返事を急がない話や長くなる内容などは電子メールで、すぐに返事が欲しい時はメッセンジャーでというように、話の内容、分量、レスポンスのスピードによってコミュニケーション手段を上手く使い分けている。しかしその鮮やかとも言えるメディア選択が、ケータイメールの上ではいささか邪魔をしているようだ。

 ケータイメールは、メールと名が付いているように電子メールの形態を取っているものの、レスポンスに期待されている速度はメールとメッセンジャーの間にある。返事を求めない連絡や答えを用意してから返事をする内容から、メッセンジャーのような密にやりとりする会話まで、全て同じケータイメールで行われる。そんなとき、上手くメディアを使い分けているSFCの学生にとっては、ツールが同じという点で、レスポンスに求められるスピードをコンテクストから読み切れない事がある。

 それに加えて、キーボードのタッチタイプに長けている分、ケータイのテンキーで文字を打つのは予想以上に面倒。それらの原因から、結果的に返事が遅れることになる。すると「忙しいのか?」と心配されたり「早く返事が欲しい」と催促されたりする。メッセンジャーでは相手のステイタスを確認してからレスポンスを求めるやりとりを始めていた事を考えると、そのような前提がないケータイでのコミュニケーションに対してアレルギーを持ち始めてしまう人もいる。

 この間に生じているミスコミュニケーションは、パソコンをベースにITのリテラシを蓄積している社会とケータイを使いこなしている世代との間に起きるかも知れないジェネレーションギャップの前兆を表していると、いえるかもしれない。

 なんだ、SFCの学生ってそんな程度なんだ・・・というのは短絡だろう。実は、SFCでは、ケータイでコミュニケーションするよりメッセンジャーやメールでやることが旬なだけだ。

 本当にメディア・リテラシーがあるのなら、ケータイもメディアの一つとして組み合わせて使いこなせなきゃダメだろう。メールの転送を使ってケータイとPCのメールを同期的に使うことも可能だし、同キャリアならローカル・メッセージング(docomoならショートメール、auならCメール、vodaならskymail)を使えばメッセンジャーレベルのレスポンスが可能だ。事務系(しかもIT企業でもない)会社員が日常的にやっているこの程度のことがちゃんとできない「ネットの優等生」ってどうよ。

 まあ、実際は、ハイテクエリートととしての高い評価、高偏差値学歴を背景に、あえて、DQNでも使いこなせるケータイに戸惑う振りをしているだけだろう。この筆者も、「あのSFCの学生達がケータイを使いこなせてない」と、先入観に反することを書いてみただけだろうが。もろに、引っかかってるわけだが・・・

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