それは無理やろ:携帯アドレス・ポータビリティ

 国内電話番号は国内で勝手に仕様を決めればいいが、インターネットの仕様の根幹に関わる部分を日本の都合で変えてはあかんやろ。

Mobile:メールアドレスのポータビリティはどうなった?

携帯の電話番号が引き継げるのなら、メールアドレスはどうなのか? キャリア、有識者といった総務省の研究会に集まったメンバーたちの意見は、「まだ時期尚早。番号ポータビリティとは切り離すべき」というものだ。

 これに対してmichieruさんは批判的な意見とともに、案を出している。

「やらない」方向でしか物が言えないのかと

総務省指導のもとに、ケータイ会社全社参加の「ケータイアドレス運用会社」を設立して、(仮に)k-tai.ne.jpドメインのメールアドレスを運用できる体制にして、キャリア固有のdocomo.ne.jpやezweb.ne.jpやvodafone.ne.jpを使うか、ポータビリティを考えてk-tai.ne.jpを使うかをユーザの判断に任せるべきだと思うのよね。で、メールの操作に関しては、どっちの方式をとっても同じようの送受信できるようにすればいいのだし。キャリア間のメール変換に関しては、いくつかのサービスプロバイダがサービスとして定着させているんだからどうにか実現できるでしょ、きっと。

 面白い方法だが、転送用メールアドレスを用意して、携帯への返信先をそちらのアドレスに指定するのと同じじゃないかな。これは、今でも個人ベースで簡単に実現できることだ。俺の場合は、ISP乗り換え時のメールアドレス変更設定(ML、メルマガ等)とホームページに記載したメールアドレス変更が面倒だったので、レンタルサーバーのオリジナルメールアドレスに切り換えた(携帯もそちらから転送している)。だから、ISPや携帯キャリアを乗り換えても平気だ。電話番号はこれができない。だから、選択枝を増やして欲しいという圧力が強いのだろうと思う(俺自身は、電話番号が変わっても平気だがな・・・)。

 それに、michieruさんやZDNETの記事に書かれているように、ユーザーはメールアドレスにあまり執着していないと思う。俺の場合は、上のようなことをしているのであまり参考にならないかもしれないが、携帯のメールアドレスと電話番号はかなり違うイメージを持っている。なぜか、

  1. メールアドレスは自分で、自由に、簡単に変更できる。
  2. 電話番号さえわかっていればメールアドレスを調べることは簡単。
  3. キャリアに対する意識が強く、ドメイン名とキャリアが分割不能として認識されている。

 これらが携帯メールアドレスが通常のメールアドレスと違って感じられる原因ではないだろうか。1と2から、メールアドレスへの信頼性・依存度が低いことが予想される。「あれ、メールが戻ってきてる。あいつメールアドレス変えやがったな。」で済んでしまう。連絡が必要な相手なら、電話して聞けるから。それに、電話番号が変わっていたら連絡は取れないわけだが、電話番号を変えても連絡して来ないような関係なら、メールが送れなくても困らないだろう。
 3は、携帯電話の生活への侵食度にもよるんだろうが、日常的に携帯メールを使っているヘビーユーザーにキャリアのドメイン名が分からないような人はいないはずだ。「ZZちゃんはdocomoやから」とか「あの子、まだツーカーでがんばってる」という会話は日常的だ。その延長で「キャリアが変われば、ドメインが変わる」ということ受け入れられるだろう。そして、それはISPや学校・会社と違って、流動的なものだということも意識に刷り込まれている。
 ドメイン名がキャリアを明確に現しているのに対し、電話番号はキャリアを表していないせいだろう(キャリアごとの番号割当表を持っているようなヲタは除いてだが)。だから、キャリアを変えることと電話番号を変えることが結びつかないのかもしれない。「有線固定電話なら電話機やファックスを代えても電話番号が変わらないのに、何で携帯は代えなきゃならないの?」という意識なのではないだろうか。しかし、「docomoからAUにしたら@docomo.ne.jpから@ezweb.ne.jpになるのなんか当り前じゃん」とは思っているに違いない。

#michieruさんのところにpingを飛ばすか迷ったが、michieruさんのページのトラックバックがここからばかりなので自重してみた。

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