日本のブロードバンド普及の立て役者はNTT東西

[N]: ブロードバンド「日本の奇蹟」は、なぜ起こったか

でCNETの。CNET Japan – ブロードバンド「日本の奇蹟」は、なぜ起こったかという記事を知った。

日本のブロードバンドの成功は、このようにアンバンドル規制と冒険的な新規参入業者とNTTの戦略的失敗が偶然、複合して起こった「競合脱線」のようなものだ。

 もちろん、ブロードバンド普及の分岐点はY!BBの参入発表時点だ。しかし、しかし、それだけではない。忘れてはならないのは、定額接続に対する需要の盛り上がりだ。

 アメリカでは、市内料金は無料のところが多いと聞いた(英会話の講師から英語で聞いたので、聞き間違いがあるかもしれない)。少なくとも、定額は間違いないはずだ。つまり、アメリカではブロードバンドは新たなコストの発生を伴うのだ。だから、普及が進まないのだ。

 日本の場合は、従量制の高額(アメリカの市内料金と比較して。市内といっても、県レベルの範囲だが)な電話代を相殺して余りある金額でサービスが提供されたから爆発的に普及したのだ。

 前のサイトに書いたが、当時の通産省かどこかがインチキな報告書で「日本のネット接続料金は世界と比較して高くない」と数年前に書いていたが。接続時間を無視したものだった。月間使用時間が10時間もすれば、使えば使うだけ割高になるのが日本の接続料だった。

 そんな背景の中、常時定額接続が現れたのだった。NTT東西が、この市内従量課金にこだわって儲けたことの反動が、今のNTT東西へのしっぺ返しとなったのではないか。Y!BBの参入は日本のブロードバンド接続普及のきっかけではあるが、その下地を作ったのはNTT東西だったのだ。3年ほど前、電話回線ダイヤルアップをしていたユーザーは覚えているはずだ。午後11を境にISPへの接続電話が通じにくくなったり、ウェブアクセスの応答が悪くなったことを。そう、深夜定額契約をしているユーザーがこぞってダイヤルアップを開始する時間だったのだ。それ以外でも、深夜割引きを狙ってダイヤルアップするヘビーユーザー達が涙ぐましくもりダイヤルを繰り返していたのだ。そんなユーザーを無視し続けたNTT東西の判断ミスがADSL普及に拍車を掛けたのだった。

 それに、NTT東西には今でも基本料金と回線使用料を支払っている。それは、Y!BBのADSL接続料より高いのだ。事実上、局までのアナログ回戦と受信時の通信にしか使わないのにだ。先日俺の家の前の電柱に光ファイバーが来た。一戸建てだし、引き込み管もあるので工事は簡単なはずだ。しかし、光にはしない。光にしたところでPCがついていかないし、必要も感じないから。

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