アイコンメニューは便利か?

 左の写真はデザイン重視携帯電話の最前線infobarのメニュー画面だ。infobarのメニューがこれと判ったときにがっかりしたがそれは別の話。それより、「こんなチッコイ画面にアイコン並べて便利か?」と思った。前にA5502Kのメニューを見たときにも感じたことと同じだ。

 最初にアイコンを見たのはmacだった。それも、あの・・あの・・・HyperCardのホームだった。当時、汎用機のテキスト端末で仕事していた俺はぶっ飛んだ。当時は、汎用機はもちろん(汎用機は今でもだが)、パソコンでもDOSのキャラクタ・ディスプレイが主流だった。というより、ディスプレイというものがビット数で表されるようになったのは、macが外付けモニタを使ったときからだ。それまでは、25文字X20行と表示されたのだった。また、macは最初からビットマップディスプレイを使っていたが、ハードが一種類しかなかったので、比較する必要がなかったのだ。

 とにかく、キャラクタディスプレイでコマンドをたたかないと何もできないマシンと根本的に違う可能性を感じて興奮した。それから、PCではアイコンを使ったGUIが一般化し、現在では家電品にまで広がった。そして、携帯電話だ。他の家電品にも共通する問題だが、携帯電話に限定して考える。

l_infob.jpg まず、「アイコン化するメリットはあるのか?」ということ。ただでさえ限られた携帯の画面にアイコンを並べるより大き目のテキストメニューを並べたほうがいいんじゃないか。そのほうが、一画面に表示できるメニュー項目は増えるはずだ。infobarの場合だって、9個しかメニュー項目がないがテキストなら12くらいは並べられるだろう。ショートカットの番号(テンキーを押すことで選ぶための数字)も表示することができる。

 次に、「アイコンの意味がわかりにくい」ということ。infobarの例では、アイコンで意味が予想できるのはカメラとデータフォルダ、メールくらいだろう。EZナビとかEZアプリ、EZwebなんか元々視覚化できるものではない。EZアプリと名前が振られたアイコンにBREWとしか書いてないというのはメタファーとしてのアイコンという考え方を無視したものだ。ツールが鉛筆で機能がスパナという組み合わせも判りにくい。もちろん、この辺は一度マニュアルで確認すれば覚えられることではある。しかし、そんな漠然としたものに貴重なスペースを使う意味がわからない。

 さらに、infobarは知らないが、J-D06の場合は、アイコンメニューとテキストメニューが混在していて、アイコンメニューから入っても、テキストメニューで操作しなければなくなる。この状態では、第一階層だけイコン化しても、GUIの統一性がなく戸惑うだけだ。

 つまり、「どうせ見ただけでは内容がわからないものなら、統一したテキスト表示メニューのほうがはるかに表示効率がいいし、テキストを大きくできる分見易いだろう」ということだ。テキストメニュー化することで、一画面あたりのメニュー項目が増える。一画面あたりの情報量が増やせるということは、画面切り替えの回数(階層)を減らすことができるということだ。携帯のメニュー構造の見通しが悪いのは、一画面に表示できるメニュー項目の少なさに起因する画面切り替えの多さだと思う。

 メニューを広範囲に見たいユーザーはテキストフォントを小さくするだろうし、老眼で苦労している人は大きくすればいい。テキストならそういった切り替えも可能だろう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です