PC将来像

 KNOPPIX(Lindows)に大きな可能性を感じた。

 将来、ネットワークの速度が今のPCのバスと変わらなくなったら、ストレージデバイスがどこにあるかは関係がなくなるだろう。不安定なローカルPCのOSと格闘する必要はなくなる。

 PCが今と同じような構造だとしても、起動時にHDDにインストールしたOSで起動する必要はない。個人のIDとアカウント情報を焼いたディスクで起動する。基本的なOSはCDかDVDでハードに供給しておいて(もちろんネットでもいいが)、アップデータ類はネットから最新版をインストールするのだ。

 とうぜん、plug&playデバイスも同様。今は、新しいUSBデバイスを入れても「新しいデバイスがみつかりました」とか出るだけだが、そのままメーカーのサイトに行ってドライバを読み込めばいいのだ。ここまでやってp&pだ。

 ソフトやOSのライセンスも変わるだろう。ハードにインストールするのではなく、IDとライセンスに従ってダウンロードの可否を設定するだけだ。ハードも、「つこてなんぼ」方式の課金が可能になる。不正使用もできなくなる(ドライバをダウンロードさせなければいい)。

 個人のファイルも、ローカルHDに保存する必要はない。HDはどこにあっても構わないのだから。今でも、webメールはどこの端末でも読めて便利だ。iDiskみたいに汎用のディスクスペースも実用粋に入ってきたし。

 かなりのことが、今の技術でも実現できそうだ。問題は、IDとアカウント、セキュリティだ。個人認証をどうやってするのか。不正使用にどうやって対抗するのか。管理社会へ突っ走る(転落する)未来が見える。

 個人のIDだけでなく、品物のIDも単品管理できる時代がすぐそこにある。所有権情報をICチップに持たせればその物が誰のものか一発だ。PCのハード管理には便利だが、泥棒や万引きには生きにくい社会になる。「これは誰のだ?」「俺のだ」「嘘つけ。ポケットに入れる所を見てたんだ」なんてやり取りは不要だ。「それの所有者はXXXで盗難報告がでている。」で十分だ。

 しかし、PentiumのIDタグと同じで、泥棒も万引きもいない(出来ない)社会って、楽しいのかは分からないが、別の問題か。そういえば、タイムリーな記事があった。

IT Pro ニュース : ICタグで“動く園児を認識する”実証実験

 NTT西日本は大日本印刷やNTTシスコムと共同で、ICタグを使って、動き回る園児を認識できるかどうかの実証実験を10月上旬から始める。ICタグを名札に付け、リーダーで園児を認識してWebカメラで撮影。保護者は、インターネット経由で園児の姿を確認できる。ICタグ付きの名札は、保護者の承諾を得た園児のみに配布する。

 足音が聞こえている。

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