(´・ω・`)知らんがな

 

 このグラフは3月くらいにCOVID19対策の基本方針を説明するときによく使われていたものだ。

 ということは、日本の戦略はうまく行っているといえる。今は重症化防止フェーズということだろう。しかし、気になるのはこの太い赤線のように収束するということの根拠だ。自分が書き加えた灰色の線のように推移するのが現実ではないか。

 その根拠は抗体保持者の人口比率だ。中国やアメリカ、イタリア、スペインのように感染者が爆発的に増えその結果死者が多数出た国々は細い線のように曲線をたどったと考えられる。このときに感染者・回復者・潜在的感染者を加算した抗体保持者(一度罹患した人が抗体を持つという仮説に基づいているが)、の比率が日本の数倍いると考えられる。抗体保持者の累計がグラフの面積と考えられる。ということは、高い山と同じ面積になるためには期間を長くするしかないのだ。

 それに対して日本は爆発を防いだことで、感染者の比率は高くないだろう。この事自体は国民の努力の賜物であり、評価していいことだ。しかし、同時に自粛期間を長くとる必要があるということでもある。

 感染爆発・死者多数を出した国々と同じように警戒を解くことは非常に危険だ。COVID19はなくなっていない。収まっているだけだ。抗体を持った人の少ない社会で今経済活動を他の国と同じように再開したら、他の国々が1~2ヶ月前に経験したような万単位の死者が出る可能性が高いのではないか。

 素人考えだが、抗体保持者の人口比率調査を都市別に行った上で、50%以上の人が抗体を持っていたらここまで解除、80%になったら完全解除としたほうがいいのではないか。もちろん、これは抗体を持てば

 ただ、あまり根拠はないが望みとなるのは以下の点だ。

  • 治療薬がいくつか出てきたこと。
  • 中国が意外にも少ない死亡者数で収束に向かったことや日本、韓国、台湾などそれほど多くの割合の死者が出ていないことから、ひょっとしてアジア人種がCOVID19に対してなにか有利な遺伝的特徴を持っている可能があるかもしれないこと。
  • ソース忘れたが、「日本で感染爆発がおこらないのは靴を脱ぐ習慣だ」と言っている人がいた。生活習慣の違いから感染が拡散しにくい状況が起こっている可能性もある。これが確かなら、欧米と同じ道を辿らない可能性もある。
  • 死亡件数が少ないのはCTスキャナーの普及率の高さと言っている人もいた。日本は少し大きい個人病院でもCTが撮れたりするが、こんなのは世界的に珍しいらしい。CTで肺炎の重症度を正確に把握し、重症の人とそうでない人を切り分けられるために死亡者が少なくて済んでいるという考えらしい。これも、本当だとしたら心強い。
  •  

 ただし、COVID19については分からないことが多く、そもそも抗体ができるのか。抗体ができても再発する可能性があるのではないかという可能性をはらんでいる。もし、抗体ができなかったり抗体ができても再発症するのであれば、前提が完全に崩れるが。その場合には、ワクチンまたは治療効果の高い薬が開発されるまで自粛を続けるしかないだろう。

 また、感染を調べるための検査の精度が低いというのも問題だ。検査で陰性となったからと安心していたら、実は検査のときにたまたま反応しなかっただけで体内にはウイルスが残っていて発症したり拡散しているケースも考えられる。そして、PCR検査が万能ではないということが社会に認知されていない。

 ただ、今の形の自粛が必要かどうかは議論が必要だろう。どのような場所・接触機会が危険なのかを明らかにすることが重要だろう。そのうえで、映画館や美術館、図書館、喫茶店、レストランはOKだけど、学校、密着度の高い居酒屋やパチンコ、接触サービスのあるようなところ、ライブハウス、1万人規模のイベントはNG。事務職のリモートワーク、通勤時間帯のラッシュを避けられるような取り組みは継続。といった感じで、闇雲に恐れるのではなく、危険度を明らかにして安全なことから解除を進めるのが現実的だろう。このことは、今の政府や自治体でも取り組んでいることだろうが、根拠が「感染確認者の数が減ってきたから」ではだめだ。

 2020年5月10日の考えを残しておく。

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