朝から両親は島の北部に写真行。子供達は海水浴。朝のうち何回か雨が降っていたが、灼熱のカンカン照りよりは楽だった。俺は、機能の疲れもあって、食後9時半頃まで部屋でゴロゴロしてリフレッシュした。

 ホテルの前は、ウッパマビーチという海岸が広がっている。ただし、くらげや海蛇がいるらしく、網で仕切られた内側を泳ぐように強く推奨されている。BGMで流されるのはラバーズロック系メロディアス・レゲエで白い砂浜、や積乱雲にあっていた。実際、ジャマイカの海岸がこんな感じなのかどうなのかは知らないんだけどな。

 白っぽい海岸は珊瑚が砕けてできたもののようで、波打ち際は珊瑚の割れたもので一杯だ。水中もほとんど珊瑚で覆われていて、裸足で歩くことは危険だ。

 仕切りは余りに狭いので、外に出たら色々と関西の海では目にしない生き物がいた。一番可愛かったのはふぐ。他に、すごく気の強いカラフルな熱帯魚がいて足を攻撃された。縄張り意識が強いらしく縄張りに入ってくるものに攻撃するようだ。後、巨大なナマコと小さなウニ。ヤドカリもいた。

 ただ、遠浅で珊瑚だらけの海よりは、プールのほうが泳ぎやすいらしく、子供は海とプールを往復して楽しんでいた。シャワーを浴びてプールに入ることで塩分を落とせるし、そのまま部屋に来れるので快適だった。これは、たまたまだが、バンガロー部屋のメリットだ。普通のアパート風の部屋なら、浜から水がしたたったままで部屋まで帰って「タオルとって〜」はできないから。

 3人でドラゴンボートに乗ったり、昼食にソーキそばを食べたりして過ごした。海辺の独立系食堂のソーキそばは豚肉がでかすぎて食べにくいほどだった。ここは、カウンターの横にラジカセを置いて、地元放送局っぽいラジオを流していて、レゲエとはまた違った趣で情緒があった。

 独立系の食堂は地元の爺ちゃんとばあさんがやっていて、夏休みの子供達が自宅のように暴れまわっているようなところだった。俺の見た範囲では俺達以外だれもそこで食べた人はいなかった。子供達の親はどこかに勤めに行っているのだろう。俺達にとってものめずらしい海も、彼らにとっては日常の一部であり、俺達は退屈な夏休みに通り過ぎる雲のようなものに違いない。

 これは後になって気付いたことだが、これだけ海に近いというのに潮の臭いがしない。俺は、山派なので、海の近くの潮っぽい臭いが苦手だ。まして、漁村の臭いは大嫌いだ。しかし、沖縄にいる間、何回も海辺の道を走ったし、浜にも降りたが、潮の臭いは全くしなかった。

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