言葉

NHK NHK はどうして「女衒(ぜげん)行為」を「スカウト」と呼ぶのか。”:Letter from Yochomachi

 人は言葉により印象が変わり、「そこにあるもの」が見えなくなってしまう。性交・(セックス)=>H・(セックス)、覚せい剤・麻薬=>ドラッグ・エンジェルダスト・スピード・コケイン・マリワナ・草、売買春=>援助交際・、恐喝・強盗=>XX狩り、詐欺=>キャッチセールス・デート商法・・・・・

 そして、マスコミが喜んで取り上げることによって、その概念が社会に認知されたような錯覚を持つことになる。「売春はしないけどエンコーなら」とか、「俺は覚せい剤はしない。俺がやるのはマリワナだから害がない」とか言い出すヤツが出てくる。マスコミはそれらを嘆いてみせる。嘆いて見せながら、刺激を振りまいて視聴率を稼ぐ。得をするのは傍観者ばかり。

 上の等式(?)の面白いことは、新しい言葉を使って意味を希釈するつもりが、普及するにつれて本来の意味に取り込まれていくというところ。例えばセックスというのは使い始めは肉体関係を持つとか性交を行うより無色なイメージがあったのだろうが、今ではそのものだから。多くの言葉がこのように開発され消費され、あるものは等式の左にとりこまれ一般化し、あるものはそうならずにすたれていく。廃れていく大多数は、時代の象徴としてのみ記憶に残るのだろう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です