モバイルの波か?「Web閲覧全体におけるWindowsのシェア減少」

 下の表を100%を上限としてみたら随分印象が変わった。有意に下がっているようだが未だに圧倒的なシェアであることには変わりない。それに、ここに描かれているのは Windows からのアクセスが減少しただけで、モバイルからのアクセスが増えたという情報はどこにもない。

 一つだけ興味深いのは12月から1月にかけて下がり方だ。これが、スマートフォンやタブレットの記録的売上の結果だとしたら面白い(この資料からではわからないが)。

Web閲覧全体におけるWindowsのシェアが至近の半年で10%落ち込む – TechCrunch

iOSブラウザのマーケットシェアに関する先日の報告に続いて、広告ネットワークChitikaは今日(米国時間2/17)、モバイルコンピューティングが従来のWeb閲覧傾向に与えている影響に関する、調査の結果を発表した。2011年8月から2012年までの同社ネットワークのトラフィックを調べることによりChitikaは、Web閲覧行為全体におけるWindowsのマーケットシェアは10%近く減少したと述べている〔上のグラフ+本記事最後の原著者注記〕。
Chitikaが分析したのは、およそ12万のサイトから成る同社ネットワーク上の、数億にものぼる広告到達数のデータだ。大きな標本サイズではあるが、あくまでもChitikaのネットワーク上の数字であることに、留意する必要がある。より正確なデータを得るためには、複数の広告ネットワークを対象とする、より大規模な調査が必要だ。
にもかかわらずこのデータは、Chitikaがこの前指摘した、iOSのWebトラフィックがMac OS Xのそれを上回ったという情報と並べてみると、なかなかおもしろい。同社が今回の調査で主張するのは、モバイル上のWeb閲覧が増えたためにWindowsのシェアが落ち込んだ、とする説だが、前回の報告と合わせると、Web閲覧においてモバイルがPCを食っている、ということになる。しかしそれはもしかして、2011年における、タイの洪水被害などによるPCの減産が影響しているのかもしれない。ご存じのようにあの洪水により、相当量の部品供給が滞ったのだ。
しかし、個々の調査データにありがちな、ぶれや誤差を勘案してもなお、われわれが“ポストPC”の時代に入ったことはほぼ確実だろう。たとえば今月初めには、Canalysのアナリストたちが書いた記事が、コンピューティングにおける二つの大きな変動を指摘している: ひとつはスマートフォンの出荷量が初めてPCのそれを上回ったこと、そして第二は、iPadをPCに含めた場合には、Appleが世界最大のPCメーカーになったことだ。
というわけで自社ネットワークに限定されるChitikaの今回の調査結果も、より大きな全体的トレンドを再確認するものだろう。決して、小さなニッチの特異現象ではない。
原著者注記: * 上のグラフでは2011年8月(78.3%)から2012年2月(71.4%)までで6.9%の減少だが、調査データに見られる同期間の最高と最低の差は9.66%となり、丸めると10%になる。

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