対価とは:なぜ僕らはたった85円のアプリ購入をためらってしまうのか、という話 – リニューアル式

 まず、「僕ら」というのは iTunes store や Android market にアカウントを持っていて有償ソフトの購入経験があるという前提で考えたい。クレジットカードを登録したアカウントを持ってなかったり、オンラインでコンテンツを買ったことがない人には、金額と関係のないところでためらってしまうと思われるので。

 音楽は iTunes store では 150 円から。アプリは一本 85 円から。にもかかわらずためらってしまうのはなぜだか。これに関して、リニューアル式で詳細に分析され、対策もまとめられているので一読をお勧めしたい。同意することばかりだ。

 「アプリは分からない」について考えたい。音楽データや着うた、アイテム課金ゲームのアイテムなどは効用が明白だ。そういう意味では物と同じだ。結果的に期待するほどの満足が得られないかもしれないが、少なくとも存在はする。これはCDや本を買うのと一緒だ。ところがアプリは違う。アプリは「つこてなんぼ」だ。そのアプリを所有するために買うのではなく、それを使って得られる何らかの効果にカネを払うのだ。アプリの場合この効果が予想しづらい。

 なお、アプリにも、地図や辞書、写真集といったコンテンツを内包したタイプのものがあり、これは上記の音楽データと同様の性格を有していると考えられるので、ここでためらってしまうアプリには含まない。

 パソコンの場合も、Office のアイコンを並べたくて大枚をはたくわけではない。文書や資料を作るときに短い時間でできたりレベルが高かったりすることを期待してカネを払うのだ。そして、業務用のアプリケーションなどは経験則からいって十分に価値があると思われているし、実際に、それがなくては仕事に支障をきたすのだから、購入することに抵抗は感じない(というか、業務用なら会社で買うしね)。

 スマートフォンのアプリはここが非常にわかりにくい。自分でも試行錯誤で、iMandalArt や FileMaker Go といった生産性に直結すると確信できるようなアプリなら3000円近い出費も惜しまない。しかし、それ以外のアプリではめったに買わない。

 結局、下のエントリと同じことをダラダラ書いただけになってしまった・・・ちなみに、開発者を応援する気持ちやアプリのアップデートを期待して有料版でも買いたいと思うというところも全面的に同意だ。

なぜ僕らはたった85円のアプリ購入をためらってしまうのか、という話 – リニューアル式.

元が取れるかわからない
・自分にとってどのぐらい便利なものか…
・自分にとって85円分の価値があるのか…

例えば牛丼。
270円払えば、あの味と満腹感を味わえることがわかっている。
その体験と現在の空腹状況を照らして、270円が高いか安いかを判断できる。
ところがアプリの場合、わからないことが多くて判断ができない。

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