次の産業革命の呼び水になるのか「iPad、初の年間出荷台数減少」

20141129_01 これについてはだいぶ前からわかっていた。ここにも書いてきたし、同じようなことを書いた記事もあった。

 一つ予想外だったのが「新興市場がタブレット出荷台数で成熟市場を超え、50.6%を占めていること」という一文だ。タブレットは一次産業や二次産業主体の社会に普及しない思っていたから。

 MITがやろうとしていた $100 PC の夢は達成されたと言っていいのかもしれない。

 予想もつかない未来が来るのか来ないのか。新興国は再び欧米の狩場になるのか、情報格差を克服することで盛り返すのか、長生きして確認したい。

 貿易の利益は情報格差が根底にある。消費地では産しない物品の産地を知っていること、消費地と産地の価格差を消費者や生産者が知らないから、価格差が受け入れられた(輸送コストが今よりはるかに高かったことを加味しても十分な利益率があった)。これからは、生産国の労働者でもその産品が消費国でいくらで売られているか分かる。

 ただし、狩場とされていた地域が情報武装で競争力を持つようになれば搾取者の利益が減る。これが戦争に結びつかずに、情報交換による資源の効率配分が可能になれば人類は進歩できるだろう。が、宗教や人種といった感情に支配されている限りは暗い未来しか描けない。

iPad、初の年間出荷台数減少へ。タブレット市場全体の成長も鈍化(IDC調べ) – TechCrunch
Appleが株式市場で逆波に乗り、時価総額が7000億ドルを越える中、IDCから暗雲が漂ってきた。アナリストらは今日(米国時間11/25)、全体に活気のないタブレット市場の中、iPadの年間出荷台数が、史上初めて減少すると報告した。

Appleは ― 皮肉なことに現在かつてない種類のiPadを販売している ― 2014年に6490万台のiPadを出荷する見込みで、これは前年比12.7%減である。市場全体では2.357億台、2013年の7.2%増のタブレットが出荷されると見られる。

これは大幅な成長率ダウンだ。2012年から2013年にかけての成長率は、52.5%だった。

GoogleのAndroid OSは、スマートフォン市場の席巻に続き、タブレットでも最も人気の高いOSである。今年、同OSは市場の68%を支配し、1.6億台近い端末に塔載された。

しかし、OEMにとって話は別だ。Androidが最大のOSではある一方、27.5%の市場シェアを持つAppleは、依然としてタブレット市場最大の単一ブランドである。IDCによると、Q3単独ではApple iPadのシェアは22.1%だった。

ではなぜ、タブレットの出荷が減少しているのか? IDCの意見は、タブレットの販売サイクルはスマートフォンよりもPCに近い(タブレットが置き換えているのはPCという考えと一致する)とする、Gartner等のアナリストによる指摘を反復している。

「タブレット市場は、関連の強い市場で起きているいくつかの主要トレンドの影響を受け続けている」とIDC Worldwde Quarterly Mobile Device TrackersのProgram Director、Ryan Reithは言う。「タブレット市場の早期段階では、端末のライフサイクルはスマートフォンに似て、2~3年毎に買い換えが起こっていた。変わってきたのは、多くのタブレット所有者が、端末を3年から時には4年以上持ち続けていることだ。われわれは、予想以上に長いタブレット寿命の主要な要因は2つあると考えている。一つは、特にiOSにおける旧機種のソフトウェアサポート、もう一つは様々なコンピュータ作業をスマートフォンで行うことが増えたためだ。

買い換えサイクルが販売を減少させている以外にも、2つの力が働いている。

第一に、導入される新しいテクノロジーに、新たなタブレット購入者を引き付けるほどの説得力がない。

「ハードウェアメーカーの努力によって、2イン1、デタッチャブル製品と呼ばれるカテゴリーに著しい進歩が見られた」他、より薄型で低価格な製品が出てきているとIDCは指摘する。「しかし、こうした進歩にもかかわらず、2イン1デバイスの出荷台数は2014年にわずか870万台と見られ、これはタブレットおよび2イン1市場全体の4%にしかなっていない」。

もう一つの理由は? 2イン1デバイスの大半に使われているプラットフォームであるWindows 8にまつわる「消費者のためらい」だ。

Windowsベースタブレットは今年わずか1100万台の出荷予定であり、これは市場の5%に満たない、とIDCは言う。

今後について、IDCは2015年に市場に影響を与えるであろう要因をいくつか挙げた。Windows 10(もしMicrosoftがタブレットでの非常に遅いスタートを変える何か大きなことができるとしての話)。AndroidおよびChrome OS両方におけるGoogleの動き。そして、Appleのさらなら新製品。「これらの未知数がどうあれ、消費者がタブレットをスマートフォンより長く所有し続けることは明らかだ」とIDCは語る。

IDCレポートで、もう一つ注目すべき点は、新興市場がタブレット出荷台数で成熟市場を超え、50.6%を占めていることだ。これは、AppleやNokiaといった会社がこの変化に乗じようとしていることをよく表している。例えばNokiaは、Microsoftの買収後初のタブレット、N1を中国で最初に販売する。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です