「運転中の携帯電話禁止は事故を減らさない?」について考える。

bluetooth_im2 「じゃ、運転中に携帯電話を使ってもいっしょやんけ」というのは早計。「なぜ禁止したのに効果がなかったのか」を検討しなければならない。記事にあるなかではハンズ・フリーが禁止されていないことが最大の理由ではないかと思われる。ハンズ・フリーを禁止しないのは携帯電話の使用を禁止しないのと同じ効果があると思われる。スマートフォンを禁止してガラケーを禁止しないのと同じだ。

 また、それ以外にも、「禁止したけど守られていない」可能性も大きいのではないだろうか。禁止後6ヶ月間でどの程度浸透したのか、携帯電話をかけながら運転しているドライバーが実際に減っていないなら事故が減ることもないはずだ。

 日本でも禁止されているが、自転車で走っていると携帯電話で話をしながら車を運転しているドライバーをしょっちゅう見る。そして、こういうドライバーほど遵法意識が低かったり自信過剰だったりするから事故率が、携帯電話をかけない人より高いのではないだろうか。

 「運転中の携帯電話使用は危険であると一般に言われる。」という表現が気になる。一般的ではなく、科学的な実験の結果として存在する。

小記事:運転中の携帯電話禁止は事故を減らさない?:科学ニュースの森
 運転中の携帯電話使用は危険であると一般に言われる。実際に運転シミュレーターを使った実験では、酔って運転するのと同程度に危険だという結果が示されている。2008年7月1日には、カリフォルニアで携帯電話を手に持った状態での運転が禁止された。しかしコロラド大学ボルダー校のDaniel Kaffine博士らによって、その後6ヶ月の間に交通事故が減ることはなかったことが分かった。

 この研究では、なぜ携帯電話禁止が効果がなかったのかを調べたわけではないため、様々な理由が考えられる。例えば、携帯電話を手で持たないで通話することや、携帯電話の代わりにCDプレイヤーやカーナビをいじることによって事故を減らさなかったことが考えられる。また、運転シミュレーターによる実験では実際の運転とは異なるため、携帯電話による通話が実際には事故を増やすわけではないということも考えられる。

 なぜこのような結果となったのかを調査・解析することで、より効果的なルールを作ることができるだろう。

No evidence that California cellphone ban decreased accidents, says researcher

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