思考実験:自動運転システム(2)

風が吹けば桶屋が儲かる的にどんどん列記する。

省エネ効果

 
アイドリングストップが自動的に行われるので燃費がよくなる。 
事前に信号が変わるタイミングがわかった上で最適の巡航速度を割り出せるので、信号待ちの回数は減り、自動車の燃料消費率は下がる(燃費が向上する)。 
ガソリンスタンドが減る 。

事故の減少

交通事故の減少で警察の交通関係のリソースを大幅に減らせる:ドライバーに依存した結果発生する交通違反(一旦停止や速度超過・・・)はなくなるから警察が取り締まりや安全キャンペーンをする必要がなくなる。
修理業者が淘汰される。
救急医療への負荷が減る。
車両との通信が充実することで緊急車両の搬送効率が上がる。(どの病院に向かえばいいかもネットワークから指示が飛ぶ)

行政・制度への影響

 
免許制度が不要になる。
自動車学校の消滅。
運転免許センターの消滅。
安全協会の滅亡(ざまあ)
歩行者、自転車の安全教育は別の機関が義務付け、強制する。
自動車の自己診断システムによる修理が義務付けられる。
代わりに定期的車検制度が不要になる:めったに乗らない車と年間数万キロ走る車の点検スパンが同じである必要はない。

生活/社会

無線によるインフラが整備されるので、高速道路の課金システムが全て要らなくなる。
空ぶかしすることができなくなるので町が静かになる。 
自動車の道路上の優先度合いを勘案して自動車の流れをコントロールできるので、先に書いたように緊急車両が近づいたら一般車両が道を開けるようにすることや、路線バスの運行を優先することができるようになる。 
違法的走行はやりたくてもできないので、暴走族が消滅する。 
車の移動時間が電車の車内のような状態になるので、音楽や読書にあてる時間が増え、コンテンツ消費が増える。 
無駄なブレーキングなど急な操作がなくなるので、タイヤ・ブレーキの消耗が減る。路上の粉塵も減る。道路の補修も減る。 
路線バスの運行がスムーズになりバスに乗る人の割合が増える。 
走行ログのプライバシーについて問題になる。

車への影響

性能による差別化の意味がなくなるので車種が減る。 
車種が減るのに反比例してエクステリアやインテリアを飾ることが流行る(iPhoneのケースを見よ)。 
自動車のステータス的性格が薄れる 
自動車にステータスを投影している消費者が減る
自動車の差別化が困難になる
自動車メーカーの淘汰が進む
車種が減ることでリサイクル率が上がる
高い車が売れなくなる。

リスク

インフラ維持コスト
インフラ納入企業と官公庁との癒着により不要に高価なシステム構築費用負担が国民に押し付けられる。
ネットワークトラブルへの依存度の上昇。
災害等で電力供給時の対応。今なら信号が消えるだけだが、ネットワークアシストが前提となった交通システムになると車が完全に止る。
移行期の問題。

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