脱電子メールの4年間:IBM社員のワークスタイル « WIRED.jp 世界最強の「テクノ」ジャーナリズム

 羊頭狗肉。ツールを買えただけなんだから「脱」じゃない。ツールを買えただけの話だ。

 こんなもん、IBMだからできることで、インターネットとブラウザの区別がつかないような人間が大多数の企業では真似できない。日本の企業では、「メールを送ったら電話で確認する」ことを仕事だと思ってるバカがいて、電話しなかったことで相手が見落として放置していたときにメールを送った側が責任を問われ兼ねない。

 こんな企業でメールを使う頻度を下げたら電話でのやり取りに数倍の時間がかかること必定だ。

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ルイス・スアレズが「電子メールの無い世界」に生きようとしたとき、同僚たちはそれは間違いだと考えた。なにしろ、同氏は米IBM社で働いているし、同社は電子メール・ソフトウェアの世界トップ企業のひとつなのだ。

しかし、スアレズ氏にはメールを辞める決意ができていた。21世紀に生きるホワイトカラー勤務者として、彼は毎日40ほどのメールを受信していた。それは彼にとって多すぎたのだ。

スアレズ氏は1990年代にオランダのメインフレーム・サポートセンターで働き始めた、物腰の柔らかい人物だ。同氏は4年前、IBM社のソーシャルメディア・チーム『BlueIQ』で、販売スタッフたちのソーシャルメディア理解を促進していた。その仕事の中で、同氏はソーシャルメディアの達人と評判になり、質問に答えるために電子メールに費やす時間が思っていた以上に増えていった。その結果、同氏は疲れてきた。「私は、自分の仕事ではなく他の人の仕事をすることに飽きてきたのだ」

そして2008年2月、スアレズ氏は電子メールをほとんど出さなくなった。

実際には、いまも受信箱は持っていて、毎日電子メールを確認している。メッセージの大半は社内会議の通知であり、かかる時間は1日に2分ほどだ。また1対1の微妙なやり取りも、まだ電子メールを使っている。しかし多くの場合、返事が必要なメールにはソーシャルメディアで返事をして、『Twitter』『Google+』、または『Connections』(IBM社の社内ソーシャルネットワーク)で話をした方がうまくいくと提案する。コミュニケーションをオープンにするほど時間がかからなくなるというわけだ。

IBM社で「電子メールを廃止」した者はスアレズ氏だけではない。同氏はほかに数十人を知っているという。例えば最高情報責任者オフィスのプロジェクト・マネージャーであるジュリアナ・レオンは、スアレズ氏ほど徹底してはいないが、同僚からメッセージが来た時にはConnectionsで答えるようにしている。そうすると、質問してきた人物は他の人から回答を得られる場合も多いし、その回答は公開されているので、他の人も読むことができるからだ。

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