NHKアーカイブズ、大海嘯

 昨晩録画したNHKアーカイブズを観た。中国で毎年秋に起こる逆流現象を取材したものだ。変な演出のないシンプルなドキュメンタリーはおだやかな気持ちで観られる(ちょっとだけ効果音が入っていたのはしらけたが)。当時(昭和30年)として、民放局ではまねできないほどの予算がかかっていたかもしれないが、この番組の取材費なら誰も文句は言わないだろう。

 大海嘯(だいかいしょう)というのがその逆流現象の名前で、アマゾンで起こるポロロッカのようなものらしい。アマゾンほど内陸には届かないが激しさではこちらのほうが上回るようだった。大海嘯を見物に行くのはこの近くの人たち(杭州)の年中行事の一つになっているらしく、取材当時で18万人が川沿いに集まっていた。杭州から片道50キロを自転車で往復して見物に来る人たちが列になって砂利道を爆走していた。お父ちゃんは子供を後ろに乗せ、若い女性も平然と自転車で走っていた。砂利道を自転車で走るのはエネルギーロスが大きく5割り増しくらいでしんどいはずだが(ひょっとするともっときついかも)、ものともしていなかった。

 祭りのようになっていて、町中が浮き足立ちそわそわしているようだった。地味だし規模も小さいが、世界中で行われる祝祭行事と同じような意味があるに違いない。そして、テンションのあがる祭りといえばオスとメスの出会いの機会でもあるだろう。映っている人たちの平均年齢も低かった。出会いはなくても、そこそこ顔見知りの二人が親密になるきっかけにはなるだろう。お幸せに。

 んなことはどうでもよくて。祭りといえば訳もなくテンションがあがったお調子者がわざわざ危険なところに立ちたがるのも共通現象らしい。岸和田のだんじり。WRC、スペインの牛追い祭り、銭塘江(せんとうこう)、どこも一緒だ。テレビ映像からみたら危ないと分かりきっているようなところに人が多数いて2人がさらわれていた。幸い、二人とも岸の人たちに助けられていたが、なんであと10m下がって見てられないのかと小一時間だ。

 ちなみに、先日どこかのラリーで日本人ドライバーが乗った車が観客を敷いていた。が、コーナー出口の外側なんて危ないに決まっている。あんな位置に立ってる方が悪いと思う。ドライバーのミスやマシントラブルでコントロールを失ったらマシンはコーナーの外側に吹っ飛んでくるんだ。そんなことも知らないような奴はラリーを見に行ってはいけない。ラリーのように公道を使うレースでは、主催者がコース全てを細かくコントロールできないのだから。

#テレビブログに書こうと思ったが途中で話がそれたのでトラックバックだけしとく。

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