Androidアプリで食えるのか?

  こちらのエントリにも書いたことの結果がこの数字だろう。自分は iPhone 4S と Android のタブレットとスマートフォンを持っているが、有料のアプリは2本しか買ったことがない。それも、200円程度のものだった。

 欲しいものがあっても見つけられないからだ。この問題は iTunes にもあるが、Android market の比ではない。しかも、 Android 端末は「差別化」のためにバラエティが豊かで、対応している OS だからと言って自分の端末で快適に使えるかどうかは分からない。

 こんな条件下で、どこの馬の骨か分からない開発者に個人情報を晒してまで有料アプリを買おうという気持ちにはなりにくい。しかも、Google にクレジットカード番号を渡さなければならないなんて・・・

 こういう状態が、Android アプリの開発者には気の毒なことになっている。iPhone アプリを開発するのと大差のない労力と時間を費やしているのに、現金収入に結びつかないのだから(iPhone アプリの開発者だってビジネスとして成り立っているのはほんの一握りだろうが)。このような状態が続くのはプラットフォームオーナーの Google にとって望ましいものではないはずだ。しかし、その割に Android market の改善速度は遅い。既に出荷した端末の仕様を帰ることは難しいが、Webのサポートは違う。サーバ側で対応できる。それをせずに、「フラグメントは起こっていない」と言い換えても説得力はゼロだ。

 ちなみに、iPhone アプリには2万円位使っているが、スタンスの違いもあるのでそのままは比べられない。iPhoneアプリとして買ったアプリとかぶるようなアプリを Android で買うことはないし、それ以前にタブレットとスマートフォンとでは必要となるアプリは異なる。IDEOS U8150 は2.2スマートフォンだが、ハードウェアスペックが微妙で有料アプリを入れてまで強化しようとは思わない。そういう意味では、Android 端末をメインにしている場合より Android アプリの購入数が少ないのは当然だろう。

レポート:AndroidアプリケーションはiOSアプリケーションの24%しか儲からない?.

GoogleのチェアマンであるEric Schmidtが最近、Le Webにて「AndroidはiPhoneをリードしている」との自慢話を披露していた。これはAndroid OSを搭載したデバイスのアクティベーション数については正しいことだと言えよう(前回の集計時にはAndroidが1日あたり550,000に対してAppleのiOSが450,000だった)。ただ、Androidがそのように物量で圧倒しているのであれば、なぜ未だにiOSデバイスでの開発を続ける開発者がいるのだろうか。

実は答えは単純だ。Apple機器で開発した方が稼げるらしいのだ。MGも最近の投稿にて、部分的な証拠からする話を記事に掲載していた。これについてもう少し具体的な証拠を入手したのでご報告しようというのが本稿の趣旨だ。情報を提供してくれたのはFlurryだ。FlurryはiOSでもAndroidでも利用できる調査分析ツールをリリースしている。そのFlurryが、iOSとAndroidに関する比較データを発表したのだ。Flurryを使っているのはAndroidとiOSを併せて135,000アプリケーションとなっている。そこからアプリケーション内販売を行なっていて、かつ1日に100万以上のアクティブユーザーのいるiOS版およびAndroid版アプリケーションのデータを分析した。そしてなんと、Android版アプリケーションの方は、iOS版アプリケーションの24%しか売り上げがないことがわかったのだ。

Flurryはサンプル数について言及しておらず、また調査したのはあくまでもアプリケーション内販売についてのみのことだ。つまり有料販売アプリケーションで、どのような差が見られるのかはわからない。したがって、このFlurryの調査から最終的な結論を下すことはできないだろう。しかしiOSでの開発を続ける開発者が数多く存在する、ひとつの理由であるとは言えそうだ。また、2011年中にFlurryを使った50,000件のアプリケーションを見てみると、やはりiOSの方が多くなっている。過去6ヵ月のデータでは、iOSが4分の3を占めていることがお分かり頂けるだろう。

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