やっぱりというか、予想通りというのか、次世代のDVDにも二つの陣営ができて売り場でまごつかなければならないらしい。現世代で使い勝手がいいのはRAMだが、値段が高い。互換性の高い-Rはwrite onceだ。中間に位置するのはRWかもしれないが、-Rの日本製ディスクが単価で100円を切ったので、RWを使う意欲はなくなった。この構図はCDのメディアと一緒だ。RAMはPCとの親和性が高いので、巨大なFDとして利便性は感じているが、PD(!)の運命をたどる可能性は否定できない。
記憶メディアでは連戦連敗のSONYだが、今回はPS3という味方があるので有利かもしれない。単一機種で数百万台のインストールベース、しかも、スペックを自社で完全にコントロールできるドライブ装置の売上が予定できるメーカーは他にはない。東芝陣営が複数の会社で競って家庭用HD-DVDレコーダーをこれだけの台数普及させるにはかなり時間がかかるだろうから。
それと、もう一つ忘れてならないのは、それに録画するコンテンツだ。著作権がらみで録画の制限が厳しくなるのならそもそも録画装置自体が不要になる可能性もある。
次世代DVD(デジタル多用途ディスク)の規格統一を巡り、ソニー、松下電器産業などの「ブルーレイディスク(BD)」陣営と、東芝などの「HD(高品位)DVD」陣営が進めてきた協議が事実上決裂し、新規格による方式統一が困難となった。
今年末以降の商品発売を目指すと、新規格の共同開発が間に合わない段階に来たためで、次世代DVDは今後、互換性のない2種類の商品やソフトが市場に出回ることになる。