問題はプレーヤーよりスポンサー?

ENSIS: 日本のInternet メインプレイヤーは?:自問のフュージョン

今のインターネットのメインプレイヤーは、その雰囲気を乗り越えて論議を起こすほどの成熟を見ていない、批判的な意見を持つ昔かたぎのピープルは、インターネットの中でも「出る杭」として声を潜めるようになってしまうのだろうか・・・それとも埋もれてしまったのだろうか。

 最近あった企業内ブログ顛末を書きとめてみる。

 一応、勤めている会社は広報用のホームページを持っている(「ホームページ」というのがお似合いで「自社のウェブサイト」とは呼びにくい)。そして、主管部署は総務だ。そこで、何年も放置して必要最小限のメンテナンスを外注していたが、MovableTypeで作り直したら楽そうだと思い目標管理の題材にした。ところが、上司(とその上司)は俺の提案が理解できなかった。ブログという言葉も知らなかったし、俺が前から行っていた、ナレッジマネジメントや情報共有の重要性についても概念すらなかった。

 当然、それをすることに対する評価などは彼らには絶対不可能。他部署から問題点の指摘が行われたときにだけ、「XX部があれについて苦情を言ってきているがどうなんだ?」的なことしか言えない。結果、そこで貢献するような人間がいてもプラスの評価などは不可能。それどころか、そこに書いてあるノウハウや情報を使って短期的な成果を挙げたものだけがスター扱いされるのは目に見えている。そんなのが見えている組織では有用なデータベースが育つことなどありえないが・・・ブログを活用することは可能だろうが、そのためにはそれを行かせるような組織が必要。そして、そんな組織があればブログとかMLとかいうツールにこだわる必要がないということだ。これも梅田blogへの答えになっているだろう。

 ところが、ブログという言葉さえ知らないような人物ですら、仕事上ではインターネット(IEと勘違いしている節が大きいが)を使っている。そして、その数はブログの可能性や限界について考えているような人間よりはるかに多いだろう。そして、企業内で金(或いは、金を使う権限)を持っている人間の多くがそのような人間であるという現実も問題だ。

 システムインテグレーターやIT企業はこいういう人間をターゲットにしている。実際に使う人間より、導入の意思決定をする人間をターゲットにするのだ。そこで使われるのが、日経新聞やXX総研だ。そして、彼らの行う調査はいつでも新しい技術やサービスを魅力的に描き出す。「コンピュータを導入したらこれだけ効果があります」、「汎用機をやめれば運用コストが30%下げられます」、「オープンソフトウェアを使えば・・・・」、「グループウェアを使えば・・・」。そして、何年か後には、「システム化失敗の原因を探る」、「企業のプロジェクトの75%は目標を達成できない」、「システム化の失敗は運用を甘く見たため」、「グループウェアは入れただけではダメ」といったフォロー記事と新サービスの購入を勧めるのだ。ブログツールは今、このサイクルの端緒についたところなのだろう。證券会社が売り買いさせようと必死なのと同じ理由だ。

 似たような例を別のブログでも見つけた。

AmoebaE:ScheduleLayerが使われていればなぁ・・・

これが上司には半分も理解してもらえなかったんです。・・・とはいっても今回説明をしてもらったのは意味はありましたが。

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