SAPジャパン代表取締役社長の藤井清孝氏は、「手作りシステムにこだわる日本企業は、システム統合という点では米欧に比べ周回遅れ」と指摘。「固有のプロセスと標準のプロセスのバランスが日本の企業は悪い。固有でやるところを無理やりあわせたり、標準でできるところを手作りしている」と、事業の付加価値性とITの標準性のバランスが取れていないとした。
前のエントリで指摘されていることがここにも。
俺の勤めている会社でも、たった300名弱の給与・賞与管理を汎用機のcobolで処理している。で、税制が変わったり人事制度が変わったりするたびに、プログラム修正。で、高品質なものが早く出来るというのならともかく、低品質で数ヶ月かかったうえに使いづらいクソシステムをもったいぶって作ってくる。
人事や経理の仕事などは、どんな業種でも基本は変わらない。だったら、他社が作ったものを手直しして使ったほうがはるかにいい。給与プログラムや会計プログラムを作っているソフトメーカーには商法や税制の専門家がいて、法改正に対する対応も適切で早い。中小企業の俄プログラマが法律の(それもごく一部だけ)を付け焼き刃で組み込んだってまともなもん出来るはずがないのだから。そして、浮いた資源を使って、自社でしか使わない専門のシステムに集中すればいいのだ。
で、「忙しい、忙しい」とダラダラと遊んでばかりいて、実際に他部門の生産性を向上させることには全然興味がないのが、俺が勤めている会社のシステム部門だ。変えられるのは、その上にいる上級管理職だけだが、遅くまで残っている人間を高く評価するという間抜けなので期待できない。仕事を能率よく行ったり、仕事のやり方を変えて短時間で出来るようになっても評価されないからだ。それより、以前のやり方で、効率悪く長時間席についていて、「忙しい、忙しい、新しい仕事なんか出来ません」と言っている奴が高い評価を受けられるのだ。
俺が勤めている会社だけが特殊例ではないと思う。