JR福知山線19日に運行再開

 北側国土交通大臣と取り巻き官僚の思いつきのせいで、余分な時間がかかったが、19日に再開の予定が発表になった。ホッとしている人も多いだろう。俺もその一人だ。座れることが多いとはいえ、1時間の都心部のバスはきつい。バス停30というのもストレスになる。熟睡できもしないし、揺れが激しいうえに不規則で帰りには暗くなるので本を長く読むこともできない。眼をつぶって音楽を聴くことくらいしかできない苦痛な通勤から開放されると思うとホッとする。振り替え輸送の振り替え先で改札やバス停に立っているJR西日本の社員もホッとしていることだろう。

 しかし、問題点は積み残したままだ。JR西日本の首脳部は世間の批判をかわすことに必死で問題の本質的解決には目をつぶったままに見えるのが腹立たしい。

 新ダイヤがどんなになるのかは知らないが、快速の中山寺停車はやめてほしい。駅前開発という政治的意図としか考えられないような無駄な停車駅を増やすことが運行の余裕を奪っていることを認識すべきだ。

 事故現場の制限速度は70km/hのままでいい。問題は、70km/hという制限速度ではなく、速度超過なのだ。むしろ、そこの速度を遅くすることで時間的な余裕が減り、速度超過の温床になるのなら本末転倒だ。

 問題なのは、下の記事で指摘されている認識のずれだ。制限速度を超過しても大丈夫だという認識をたださずに、というかそれを見越しての制限速度低下なら意味はない。そのためにも、JR西日本の技術者は制限速度の根拠を示して全運転士に徹底させることが必要だ。「この間まで70km/hで平気だったし、あの事故はそれを大幅に上回ったから起こっただけ」という認識がある限り、命がけのボーダー探しはなくならない。これを曖昧に60km/hにして、「安全対策しました」というのでは納得できない。

山陰中央新報 – 「速度超過では脱線せず」 JR西運転士、証言次々

兵庫県尼崎市のJR福知山線で快速電車が脱線した事故で、JR西日本の複数の運転士が18日までに、共同通信の取材に対し「制限速度は余裕をもって設定されているから、オーバーしても脱線はしないと思っていた」などと証言した。

 数年前まで福知山線に乗務していた40代の運転士は「見習いの時(国鉄時代)、運転士養成所の講師から『5−10キロの速度超過は大丈夫』と言われた」と証言。中には「制限の倍までは大丈夫と認識していた」と話す運転士もいた。鉄道の安全性を過信したともいえるこうした認識が、一部運転士の間に定着していた可能性が出てきた。

 尼崎東署捜査本部も複数の運転士から同様の証言を得ており、運転士教育の問題も事故の背景になったとみて、JR西日本の関係者から事情を聴き実態解明を進める。

 ただ、未だに、速度超過と非常ブレーキだけが原因だったと特定された訳ではないことは忘れてはいけない。ソースは見当たらないが、6月に入ってから、2chの鉄オタ板では翌日には指摘されていた、同一編成内に違うメーカーの車両が入っていることによるブレーキの聞き具合にばらつきがあったのではないかという報道もあった(前方の車両が強くブレーキが効いたときに後続車両のブレーキの効きが甘いと、編成内で追突したように押されてしまう)。

 JR西日本は運転士のミスにしようと躍起だが、車両の故障や線路の設計ミスは本当になかったのか?これは冷たい目で厳しく見守りたい。

 とりあえず、運転再開したら一両目に乗ったる。

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