魔女狩り:女性が焼き殺される

 痛ましい事件だ。毎日新聞の記者(といっても、通信社からの原稿を転記するだけだが)の嬉しそうな笑顔が目に浮かぶ。昨年も同じようなことがあった「「魔女の呪い」が実在する社会・・・日本は?」。

 「日本ではさすがに」と書こうと思ったが、怪しい新興宗教の団体が勢力を失わなかったり、スピリチュアルと称するインチキ野郎がマスメディアに出ていることを見るとあまり変わりはない気がしてきた。日本の場合はマスメディアと企業、政治家の洗脳によってゆっくりと搾取されているから長期的なダメージは大きい。

 事件についてネットニュースの見出し程度しか読んでいない素人考えだが、尼崎(自分の勤め先と同じ市)であった連続殺人事件において、逃げるチャンスはあっても、心理的に支配・被支配関係が固まっているために行動に移せず、「このままでは死ぬかもしれない」と思っていながら亡くなってしまったのではないだろうか。

 これと同じ事がもっと巧妙に大規模に行われているのかもしれない。支配階級によって、支配・被支配関係が固定され、この関係を気づくことさえないままに被支配階級に甘んじているのが日本の国民ではないか。覆す唯一のチャンスといっていい国政選挙の投票率がそれを表している。低い投票率は支配階級にとって一番都合がいい。支配者にとって都合のいい態度になるように飼い慣らされてしまった国民がどうなるかは歴史を見ればよく分かる。

 第二次世界大戦前の日本国民は反戦ではなかった(ごく一部には軍部に反対した人間がいたが)。善良な国民が、アジア諸国の人の生活を踏みにじったことを忘れてはならない。それを国民は支持していたのだ。NHKの朝ドラなどでは、戦時中の不便な時代を生き抜いた庶民の暮らしとかが描かれ、戦争に心を痛めるような表現があるが、戦争を支持していたことをすっかり忘れたような描き方には抵抗を感じる。ドイツ国民がナチス党を大躍進させた結果招いた事態について国民レベルで反省している(一部反省していないものがいるがその言論は国として否定される)。ここが有耶無耶なのが今の日本だ。

 話がそれたのとどこかの団体が行ったデモの様子を見て腸が煮えくりかえっていて、何を書くかわからないので、このへんで・・・

魔女狩り:20歳女性が焼き殺される パプアニューギニア- 毎日jp毎日新聞

 【ジャカルタ佐藤賢二郎】南太平洋・パプアニューギニア西部の山岳部にあるマウントハーゲンで6日、他人の子供を魔術で殺したとして20歳の女性が群衆に焼き殺された。同国は魔術を違法としているが、魔術を信じる風潮が残り「魔女狩り」が後を絶たない。国連人権高等弁務官事務所は同国政府に「このような犯罪を止め、加害者を裁き、国際法に従って迅速かつ公平な調査を実施する」よう求めた。

 AP通信などによると、きっかけは5日に病院で病死した男児(6)の親族が、ケパリ・レニアータさん(20)という女性の魔術で殺されたと主張したこと。レニアータさんは翌朝、子供を含む多数の住民環視の中、服をはぎ取られ、焼きごてを当てられた。縛られたままガソリンをかけられ、ごみやタイヤの山の上で火を付けられ焼死した。

 警察官がいたが、制止できず、誰も逮捕できていない。レニアータさんの夫も容疑者に含まれているとされるが、男児の親族との関係は不明。レニアータさんが殺害を認めたとの情報もある。

 約800の部族から成るパプアでは精霊信仰が残る。政府は71年に法律で魔術を禁じたが、人口の8割は今も信じているとされる。マウントハーゲンでは09年にも若い女性が火あぶりにされた。一方、貧困によるストレスが魔術を口実にした弱者攻撃の要因になっているとの指摘もある。

 続報。

20歳女性「火あぶり処刑」で男女2人を逮捕、パプアニューギニア 写真2枚 国際ニュース : AFPBB News

【2月19日 AFP】南太平洋のパプアニューギニアで魔術を使ったとして20歳の女性が火あぶりにされ殺害された事件で、地元警察が殺人の容疑で2人を逮捕したと地元紙が19日、伝えた。

 事件があったのは同国西ハイランド(Western Highlands)州マウントハーゲン(Mount Hagen)。6歳の少年を魔術を使って殺したとの疑いをかけられたケパリ・レニアータ(Kepari Leniata)さん(20)は6日、服をはぎとられて縛られたうえ灯油をかけられ、ごみを積んだ山の上で火をつけられ、殺害された。

 その後、警察は40人あまりを事情聴取し、28歳の女と33歳の男を故意の殺人容疑で逮捕した。2人はレニアータさんが火あぶりにされる元となった、死亡した6歳児の親族だという。

 地元紙ナショナル(National)は地元警察の話として、今後も事件に関与した人物の証拠や情報提供があれば、さらに逮捕者が出る見込みだと報じた。

 レニアータさんの事件とは別に豪通信社AAPは、同じマウントハーゲンで前週、8歳の女児が性的暴行を受けて殺害された事件があり、魔術で女児を殺した疑いがかけられた高齢女性2人に拷問を加えた容疑で男が逮捕されたと伝えた。女性2人は11日、火あぶりにされかけたところを警察に救助された。

 こうしたパプアニューギニアに残る「魔女狩り」の風習については、国連(UN)や米国、オーストラリアが非難を表明。パプアニューギニアのピーター・オニール(Peter O’Neill)首相も「野蛮」な慣習と強く批判している。

 パプアニューギニアでは魔術が広く信じられており、不幸や人の死を自然なこととして受け止められない人が多いなか、警察は国民に対し、自らの手で物事を裁く慣習をやめるよう繰り返し呼びかけている。(c)AFP

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