ゲーム機としてのスマートフォン?Google Playのモバイルアプリ販売、日本が米国を抜き首位に

 まず、この記事を読んでから。

ニュース – Google Playのモバイルアプリ販売、日本が米国を抜き首位に:ITpro
モバイルアプリケーションストアの分析を手がける企業「App Annie」が現地時間2012年11月29日にまとめた調査結果によると、米Googleのデジタルコンテンツ販売サービス「Google Play」は日本と韓国を中心としたアジアでの利用が急増しており、10月の地域別モバイルアプリケーション売上高では日本が米国を抜いて1位になった。

 日本はGoogle Playでの無償ダウンロード数が米国の4分の1だったが、1人当たりの売上高がいずれの国よりも高かった。米国におけるGoogle Playモバイルアプリケーションの売上高は今年に入って2倍に拡大しているが、日本は10倍以上と急伸している。

 米Appleのモバイルアプリケーション販売サービス「App Store」の地域別売上高は、依然として米国が最大シェア32.7%を占め、日本は14.4%で2位だった。しかし日本が毎月徐々にシェアを拡大する一方で、米国のシェアは縮小しているという。

 App StoreとGoogle Playを比較すると、10月におけるモバイルアプリケーション売上高は、App StoreがGoogle Playを4倍上回った。だが、成長率ではGoogle Playが17.9%増であるのに対し、App Storeは0.7%増にとどまる。2012年1~10月の期間で見ると、Google Playは311%増と急拡大しており、App Storeの12.9%増をはるかに上回る。

 ゲームパブリッシャーの売上高ベースのランキングを見ると、App Storeはトップ10のうち8パブリッシャーが米国と日本勢、Google Playではトップ10のうち8パブリッシャーが日本と韓国勢だった。

google play ranking  上の記事を読んだ時に、「どうせ、ATOK とゲームだろ」と反射的に思った。そして、google play の有料アプリのランキングを見たらほぼ予想通りATOKが一位。しかも、金額が 1,500円とスマートフォンアプリにしては高価な部類に入る。なので、ATOK だけで google paly の大きな割合を占めているのではないだろうか(上の調査は売上高)。ATOKの売上だけでも相当上乗せされるに違いない。

 Android を初めて持つような非ヲタな人たちは自分でIMを探して比較するようなことはせずに、Windows で有名なアプリがあることを日経かASCIIかで知ってそのまま入れてしまうのだろう(PC版に比べたらそれほど高いわけじゃないし)。アメリカではそもそもこんなアプリがなくても通常の文字入力に苦労することはない。入力をアシストするユーティリティはあるが、日常的に文章を書くのを仕事にしているような人しか使っていないだろう。

 後、Office 書類読み書きのアプリが5位に入っているのも興味深い。タブレットが実用域に入ったのだろうか。しかし、残念ながらこのアプリを買っても再現性が低くてがっかりするだろうが。

google app sales ranking 予想外なのはゲームがあまり入っていないこと。おそらく、アイテム課金系のアプリは有料アプリになっていないからだろう。そして、google play の売上の多くはこれらのゲーム内アイテムに依存しているのではないだろうか。と思って、「売り上げトップ」というランクを見てみたら、無料のゲームが並んでいた。ゲーム内課金の売上順位という意味だろうか・・・こちらはゲームの独壇場。

 ということで、自分の「ATOK とゲームだろ」という直感にかなり近いのではないだろうか。ただ、売り切りのアプリとゲーム内課金とは売上の発生するタイミングと規模が全く異なるので、どちらが儲かるかは誰にもわからない。ゲーム内課金は長期にわたって回収できるかもしれないが、追加投資をしないと飽きられる。コンプガチャのお得意さんたちがここに貢ぎ先を見つけたとしたなら大きな集金装置になるだろうし、モバゲーやGREEの売上から考えてATOKの売上など圧倒しそうだ。

 アメリカにこのような市場が存在するのかしないのか。このアプリの売上の差はここにかかっているのかもしれない。

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