スパム2題

 特許の内容はよくわからないが、ローカルのルールで対抗するだけでなく、ローカルで判断できなかった怪しいメールを一カ所に集めて統計的に処理するというのは面白い。一カ所だけではあいまいでも、それと同じものの受信情報が数百も上がってきたらスパムと判定して間違いはないだろうから。

 ただ、メルマガなどの同報メディアをブロックしないようにしなければならないだろうが。実際に、アメリカのISPではメールの内容によってフィルタをかけているところがあるらしく、そのISPと契約しているユーザー(数千人規模)にメールが配信されなかったために、勘違いしたユーザーから問い合わせが殺到したことがTidBITSに載っていた。

ITmediaニュース:スパムパターン分析の「最重要」特許を手に入れたCommtouch

 メールがゲートウェイソフトに入ると、このソフトはローカルでスパムかどうかを判断しようとする。その判断ができない場合は、そのメッセージのシグネチャを作成して、検知センターに送る。同センターはスパムかそうでないかの指定を返す。メッセージがスパムと判断された場合、ゲートウェイソフトはそれを削除するか、隔離フォルダに送るか、IT部門が定義するユーザー隔離フォルダに送ることができる。

 「当社では非常に多くのトラフィックを分析しているため、1分足らずでスパム発生を検知する。その瞬間から、当社のデータセンターではそれに対する分類ができる。これを顧客を守るために利用できる」(同氏)

 13年前に創業されたCommtouchはイスラエルのネタニヤに本拠を置き、米マウンテンビューに子会社を置いている。同社のスパム対策技術は、Sybari SoftwareやBlue Cat Networksなど他社のセキュリティ・メッセージングにも取り入れられている。

 Commtouchの統計調査によると、毎日60万種類を超えるスパムが発生しており、それぞれ約8時間持続するという。

 そんな、アンチスパムの動きと同時に、疑問がつきないスパマーのビジネスモデルだが、次の記事によると、収益モデルとして成立しているらしい。

大きな効果あり、スパムメールとポップアップ広告

意識の上ではポップアップ広告を無視しているのだが、そのときにはすでに、ポップアップ広告が意識の中に入り込んでいるのだ。

 極小であっても、投下する費用がそれを上回って(下回って?)安ければ大丈夫ということなのか。しかし、最終的に商売として成り立つだけの売上が上がっているということが不思議だ。

 ここにも、「既存の悪意と被害者・加害者」のジレンマ(?)がある。これについては別の機会に・・・

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